質屋からお金を借りるメリット・デメリットと質屋を利用すべき人の特徴
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- ✓質屋を利用した方が良い人ってどんな人?
質屋を街中で見かけたことがあると思います。
しかし、質屋のサービス概要や利用する際のメリット・デメリットを知っている人は多くいません。
この記事を読めば、質屋のメリット・デメリット、質屋を利用すべき人はどんな人か、お得にお金を借りる方法が分かります。
質屋の基本的なサービス概要
質屋には、質入れと買取という2つのサービスがあります。
質屋に預けられるものは、基本的に担保となる必要があるので、基本的にブランド品が主な対象です。
ブランド品によって価格の相場があり、品物の状態によっても価格は大きく変動します。
質入れと買取の2種類ある
質屋でお金を用立てる方法は、質入れと買取の2種類あります。
品物を預け、その品物を担保に融資を受けること。
✓買取とは
品物と引き換えに代金を受け取ること。
質入れの場合、返済期限を過ぎるまで品物の所有権は利用者にあります。
質屋に預けられるものはブランド品が基本
質屋に預けられるものは、担保となる必要があります。
そのため、基本的には一定以上価値があるものでないといけません。
質屋で預かってもらえて、高額融資を見込める商品の例は以下の通りです。
LOUIS VUITTON,CHANEL,HERMES,GUCCI,
miu miu,PRADA,Valextra等
✓ブランド服・シューズ
Saint Laurent,GIVENCHY,FENDI,BOTTEGA VENETA,Christian Louboutin,Jimmy choo等
✓ブランド時計
ROLEX,OMEGA,Patek Philippe,
BVLGARI,Longines,IWC,BREITLING等
✓ブランドジュエリー
Tiffany,Cartier,HARRY WINSTON,Van Cleef & Arpels,Boucheron,CHAUMET等
✓貴金属・宝石類
プラチナ,純金,純銀,ダイヤモンド,ルビー,エメラルド,トルマリン,ガーネット等
✓家電類
スマートフォン,iPhone,iPod,パソコン,Mac,一眼レフカメラ,高級オーディオ,ゲーム機等
✓酒類
Macallan,魔王,森伊蔵,Dom Pérignon,Moët & Chandon,十四代,CHATEAU MARGAUX等
✓楽器類
Gretsch,Duesenberg,Musicman,Fender,
Gibson,Tom Anderson,Suhr等
上記の例は氷山の一角ですが、数万円~数十万円の融資を希望するのであれば、誰もが知っているブランド品である必要があります。
質入れの値段の相場
質入れには、各社それぞれ値段の相場が決められています。
以下は大手質屋の大黒屋での査定額の価格表です。
いずれも高級ブランドでありながら、新品同様の極めて良質な状態ですが、査定額は思っているほど高くはありません。
品物 | 定価 | 買取査定額 |
ロレックス エクスプローラーⅠ(時計) | 62万円 | 54万円 |
カルティエ ラブブレス(指輪) | 77万4990円 | 50万円 |
Canon EOS 5D Mark Ⅲ(カメラ) | 28万円 | 20万7000円 |
上記の価格は、あくまでも新品同様の状態での査定額です。
少しでも傷があったり、販売されてから月日がかなり経過した型落ち品であったりした場合、さらに価格は下がります。
質入れの方法
質入れの方法は非常に簡単です。
時間の面でも、質屋までの移動時間を含めなければ、申し込みから融資を受けるのは1時間もかからないでしょう。
しかし、簡単かつ素早く融資を受けれるからといって、返済期限について知っておかないと損をする可能性があります。
必ず取り戻したい大事な品物の所有権が、質屋に完全に移行する可能性もあるのです。
質入れの方法は簡単
質入れの方法は、品物を持って質屋に行き、査定を受けて、融資を受けるだけです。
査定額が気に入らなかった場合は、その場で品物を引き取ることも当然できます。
また、質入れを利用するためには、以下のような身分証明書が必要になります。
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この他にも、戸籍謄本や社員証、学生証でも身分証明書として扱ってくれる質屋は多くあります。
最短で3ヶ月以内に完済しないと質流れになる
質屋への返済期限は基本的に3ヶ月以内と設定されています。
これは質屋営業法第17条で、流出期限を3ヶ月未満に設定してはならないと定められているからです。
この流出期限を過ぎると、「質流れ」となり、預けた品物が質屋の物になります。
原文:前項第三号の流質期限は、質契約成立の日から三月未満(質置主が物品を取り扱う営業者であり、かつ、その質に入れようとする物品がその取り扱つている物品である場合においては、一月未満)の期間で定めてはならない。
返済期限は基本3ヶ月だが延長可能
質屋の返済期限は基本的に3ヶ月です。
しかし、利上げすれば質流れを一時的に防ぐことができます。
利上げとは返済期限を超えない間に利息分を支払うことで、預かり期間を延長することです。
例えば、1ヶ月分の利息を支払えば、1ヶ月質入れの期限が延長されます。
ただし、利上げするときの利息返済は、店頭に行き、現金で支払う必要があるので注意しましょう。
質屋の利息の計算方法
質屋の金利は、借入した翌日に全額返済したとしても1ヶ月分の利息が発生します。
また、月を跨いだ場合は2か月分の利息が発生します。
例えば、8月31日にお金を借りて9月1日に完済しても、8月・9月といった2ヶ月分の利息がかかるということです。これは質屋営業法の第36条で定められています。
原文:質屋に対する出資の受入れ、預り金及び金利等の取締りに関する法律(昭和二十九年法律第百九十五号)
~中略~
「月の初日から末日までの期間(当該期間の日数は、その月の暦日の数にかかわらず、三十日とする。)を一期として利息を計算するものとする。この場合において、貸付けの期間が一期に満たないときは一期とし、二以上の月にわたるときは、そのわたる月の数を期の数とする。」とする。
質屋のメリット
主な質屋のメリットは以下の3つの項目です。
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特に、金融事故を起こしていても利用できるというのは、利点として大きいといえます。
他のお金を借りる手段において、金融事故を起こしている場合、審査に通らずに門前払いを食らう可能性が非常に高いからです。
金融事故を起こしていても利用可能
直近で5年未満に金融事故を起こしている場合、カードローンやクレジットカードのキャッシング枠の審査に通らない可能性が非常に高いです。
金融事故とは、長期における返済の遅れや滞納などを指します。
このような、金融事故を起こしている人でも、質屋を利用することができるのです。
カードローンなどは、無担保で融資をする代わりに返済をしてくれるという信用を重視します。
質屋は担保を預かり融資をするので、仮に返済をされなくても損をしないので、金融事故を起こしていても利用できるのです。
返済の催促がない
質屋は商品を担保として、融資を行います。
ちゃんと返済をしてくれれば利息で儲かりますし、返済されなくても商品が手に入り、それを融資した金額より高値で売れば差額分の利益が出るのです。
そのため、質屋には返済を催促する必要がありません。
カードローンの返済に遅れた場合は、書面や電話で返済の催促をされますが、質屋はそのような心配をしなくて済みます。
誰かにバレる心配がない
質屋を利用しても、基本的には誰にもバレません。
質屋の中では商品の販売も行っています。
したがって、仮に誰かに質屋に入るのを目撃されても「買い物してた」と言えば、お金に困っていることがバレずに済むのです。
実家暮らしで、なかなか金融機関を利用しづらいという人は、質屋を利用するのも1つの手でしょう。
質屋のデメリットは金利の高さ
質屋のデメリットは金利の高さです。
質屋のホームページを閲覧すると、金利が安く見えるように表記されています。
しかし、それは数字のマジックです。実際の金利はカードローンの数十倍になります。
これは、質屋が3ヶ月以内という短期間での完済を前提とした融資を行っているからです。
質屋の金利は月利で表記されている
質屋は基本的に上限金利が9%と設定されています。
しかし、ほとんどが月利の数字であることを忘れてはいけません。
金融商品(キャッシングやカードローンなど)では基本的に年利の数字が表示されています。
大手カードローンの上限金利(年利)は18.0%前後です。
一方、質屋の上限金利を年利で表記すると109.5%という桁外れの金利になります。
この数字は質屋営業法第36条で定められた上限であり、短期返済を想定とした質屋ならではの高利です。
原文:質屋に対する出資の受入れ、預り金及び金利等の取締りに関する法律(昭和二十九年法律第百九十五号)第五条第二項の規定の適用については、同項中「二十パーセント」とあるのは、「百九・五パーセント(二月二十九日を含む一年については年百九・八パーセントとし、一日当たりについては〇・三パーセントとする。)」と、同法第五条の四第一項中「貸付け又は保証の期間が十五日未満であるときは、これを十五日として利息又は保証料の計算をするものとする。」とあるのは、「月の初日から末日までの期間(当該期間の日数は、その月の暦日の数にかかわらず、三十日とする。)を一期として利息を計算するものとする。この場合において、貸付けの期間が一期に満たないときは一期とし、二以上の月にわたるときは、そのわたる月の数を期の数とする。」とする。
同じ条件で利息を比較してみる
大手カードローンのアコムと質屋最大手である大黒屋で、支払う利息の違いを比較してみましょう。
条件は10万円の融資を受けて、30日後に返済する場合で考えます。
大黒屋では30万円未満の金利が店舗ごとに異なるため、今回は新宿西口店の月利5.0%(年利60.0%)を参考にしました。
比較要素 | 大黒屋 | アコム |
借入額 | 10万 | 10万 |
金利(年) | 60.0% | 18.0% |
30日分の利息 | 5,000円 | 1,479円 |
同じ条件で比較してみても、アコムの方が支払う利息は少なく、お得という結果が出ました。
質屋を利用すべき人の特徴
質屋のメリットは、金融事故を起こしていても、お金を借りることができるという点です。
このメリットは、金融機関では絶対に享受できません。
したがって、質屋の利用が向いている人は金融事故を起こしていて、金融機関を利用できない人となります。
また、買取の場合は質屋を利用しても良いでしょう。
しかし、必要としているお金が買取で得られるかどうかは保証できません。
質屋で買い取りをする際に、少しでも高値で売るコツを紹介している記事があるので、買取を希望する人は是非一読してみてください。
Q.質屋の賢い使い方とは
元 銀行ローンセンター長|佐藤喜三男
担保に留意し一時利用に徹しましょう
質屋の特徴を端的に言えば、審査がない反面高金利であることです。従って、何らかの事情により金融機関を利用できない方が、利息計算期間内で1ヶ月以内、最大でも3ヶ月以内で返済できる目途があり、且つ、万一手放さざるを得ないことになっても問題ない担保を所有している場合は、有益な借入手段と言って良いでしょう。なお、質屋には日割り計算がなく、通常3ヶ月過ぎると担保品の所有権が移転します。例え1日で完済しても1ヶ月分の金利が発生し、その金利は利息制限法の上限を超える高金利です。また、担保を手放したくない場合は延滞利息を追加払いすることで延長可能な質屋もありますが、金利がさらにかさむことに注意しましょう。