銀行でお金を借りるには?個人融資してもらえるローンの種類と利用方法
貸金業務取扱主任者
地方銀行に8年勤務し、住宅ローン・カードローン・フリーローンなど個人ローンの他、事業性融資・創業融資など幅広い業務を担当。貸金業務取扱主任者の資格を有する、100件あまりのフリーローン、住宅ローン数十件、その他に投資信託・個人年金・国債販売も取り扱った金融商品のプロ。
- ✓まとまったお金が必要になった…
- ✓よし、銀行からお金を借りよう!
- ✓でも、どっやって借りればいい?
日常生活の中で、お金を借りなければいけない状況は誰にでも起こり得ることです。そんな時に思い浮かぶのが、お住いの地域にある銀行からお金を借りるという選択肢。
しかし、借入の経験がなく、銀行からまとまったお金を借りるにはどうすればいいのか、悩んでしまう人も少なくありません。
銀行からお金を借りたいと考える人は多い
日常生活を送る中で、銀行からお金を借りたいと考える人は意外と多く、下記のように様々な理由を抱えているものです。
✓今月は金欠なので生活費を補填したい
✓急な病気やケガ、事故で医療費が必要
✓みんなで旅行する費用を用意したい
先の予定を立てて費用を工面したり、金欠状態で金銭的な余裕がなかったり、お金が必要な状況は人によって異なるものです。
銀行からお金を借りる手段はひとつではないので、自分にとってベストな方法を見つけることが大切になってきます。
まずはどんなローンがあるのかを確認しよう
銀行からお金を借りたいと思っても、借入の経験がない人にとっては非常にハードルの高い行為です。まずは、銀行が個人融資向けに提供するローンを確認してください。
✓フリーローン
✓カードローン
銀行の各種ローンは、大きく分けると上記の3通りとなります。初めて銀行からお金を借りる人は、各ローンの特徴をさっそく確認していきましょう。
銀行からお金を借りる方法1|目的型ローン
銀行からお金を借りる方法としてよく耳にするのは、住宅ローン・自動車ローン・教育ローンといったローン商品です。
これらは「目的型ローン」と呼ばれる金融商品で、個人が全額負担するのは難しい高額なお金を、数%程度の低い金利で借りられる方法になります。
お金の利用目的が明確な人におすすめ
目的型ローンは非常に低金利なサービスですが、借りたお金は決められた用途にしか利用できません。
仮に住宅ローンを利用する場合、銀行から借りたお金はマイホームの購入費用や修理、メンテナンス費用にしか利用できない仕組みになっています。
どんな目的でお金を借りるのかがはっきりしている人には、おすすめの借り方と言えるでしょう。
低金利な分だけ審査のハードルは高い
高額な費用を低金利で借入できますが、その分審査は厳しくなっています。貸し倒れのリスクを避けるため、慎重に判断するので融資にはかなり時間が必要です。
「自動車ローンで100万円以下の中古車を買うだけだから…」と考えている人も、利用できる保証はないので気をつけておきましょう。
銀行からお金を借りる方法2|フリーローン
「フリーローン」は、名称の通り、どんな目的でもお金を借りることが出来る、自由なローン商品です。
先ほど紹介した目的型ローンとは異なり、旅行費用から借金返済まで、様々な用途に対応できる柔軟性を兼ね備えています。
自由な用途で使いたい人におすすめ
仮に、お金を借りる理由が目的型ローンの利用対象ではなかったとしても、フリーローンがあれば安心です。
目的型ローンほど低金利で借りることはできませんが、事業資金以外ならどんな目的でも利用できるのは非常に大きなメリットと言えるでしょう。
借りた後は返済のみなので追加融資してもらえない
銀行のフリーローンを組むと、希望額を口座に全額振り込んでもらえます。振り込んでもらった後に、「もうちょっと借りておこうかな」と思っても、すぐには対応できません。
お金を借りた後は毎月返済していくのみなので、追加融資してもらうには再度フリーローンに新規申し込みしなければいけないのです。
フリーローンは万能な商品と思うかもしれませんが、「追加融資してもらえない」点に気をつけて利用しましょう。
銀行からお金を借りる方法3|カードローン
銀行からお金を借りる方法として最後に紹介するのが、日常生活の金銭問題をスマートに解決してくれる「カードローン」です。
フリーローンと同じく、事業資金以外であればどんな目的でもお金を借りられる、利便性の高いローン商品となっています。
金利もフリーローンと大差はなく、大手メガバンクから地方銀行に至るまで、平均2.0%~15.0%程度となっているので、初心者も安心して利用できるでしょう。
必要な時に必要な分だけ借りられる
「フリーローンとは何が違うの?」と思う人は多いですが、カードローンは限度額内であれば何度でもお金を借りることができます。
銀行の営業時間内であれば、お手持ちのスマホから借入申請し、指定口座に振り込んでもらうことも可能です。
さらに、借入専用のカードを使えば、銀行の営業時間外でも最寄りのコンビニATMを使って現金を引き出せます。
利便性の高いカードローンが選ばれている
目的型ローンやフリーローンと比べても、その利便性は一目瞭然です。他のローン商品より比較的審査が早いので、時間に余裕がない人にも有効な借り方と言えるでしょう。
日常的な金銭問題から高額なお金が必要なケースまで、幅広いお金の悩みを解決できる方法として、たくさんの人に選ばれています。
初めて銀行からお金を借りる人は、ぜひカードローンの利用を検討してみてはいかがでしょうか?
銀行カードローンでお金を借りるには?
初めての人におすすめなカードローンですが、利用するには銀行に申し込まなければいけません。
手続きが面倒だと感じる人も多いですが、最近では時間や場所を選ばずに申し込める方法が用意されています。
銀行からお金を借りる方法としてカードローンを検討している人は、下記で手続きの流れを確認していきましょう。
公式サイトからネット申し込みしよう
銀行のカードローンに申し込む際は、24時間365日受付対応している「ネット申し込み」を利用しましょう。
インターネット上から申し込めるので、手持ちのスマホや自宅のPCから、人目を気にせず手続きを進められます。
- ネット申し込み
- 必要書類を提出
- 審査
- 契約
- 利用開始
上記のように、手続きの流れはシンプルなので、画面上の指示に従って進めれば初心者でも簡単に申し込めます。
今までは郵送しなければいけなかった提出書類も、スマホで撮影した画像をアップロードするだけなので非常にスピーディーです。
提出が必要な書類
カードローンに申し込みをする際に、いくつか書類を銀行に提出が必要な書類は、主に本人確認書類と収入証明書です。
本人確認書類は、基本的にどのカードローンでも提出が必要ですが、収入証明書に関しては、一般的に50万円以上の借入れを希望する場合に必要です。
金融機関によっては、収入証明書が必要となる金額が異なるところもあるので、あらかじめ確認が必要です。
ちなみに、本人確認資料と収入証明書の例は下に記載しているので、確認して事前に用意しておくようにしましょう。
提出書類 | 例 |
---|---|
本人確認資料 | 運転免許証、健康保険証、パスポートなど |
所得証明書 | 源泉徴収票、給与明細書など |
審査を受けなければいけない
手続きはインターネット上でスピーディーに進められますが、カードローンを利用するには審査を受ける必要があります。
この審査を通過できなければ、カードローンを使ってお金を借りることは出来ないので、申し込む際は注意しておきましょう。
銀行カードローンでお金を借りる際の注意点
銀行カードローンは、まとまったお金を用意できる便利なサービスですが、審査を通過しなければ利用できません。
審査を通過できるか不安を感じている人は、現在の収入状況や信用情報を確認してください。
注意点1|安定収入
銀行カードローンの審査では、毎月きちんと返済できる能力がある人かどうかを判断されます。
月々きちんと返済していけるだけの安定した収入がなければ、銀行でお金を借りることは出来ません。
最低でも下記の条件をクリアしておかなければ、審査通過は難しいと考えておきましょう。
✓同じ職場で1年以上働いている
注意点2|信用情報
銀行カードローンの審査では、収入面だけでなく、携帯料金などの日常的な支払い状況も重要視されています。
過去に下記のような金銭取引でトラブルを起こしている人も、審査では不利になるので注意してください。
✓支払い義務のある税金を滞納している
✓家賃の支払いがいつも遅れている
✓複数社から同時に借入している
金銭トラブルに心当たりがある人は、信用情報に傷がついている可能性が高いので、専門機関で事前に確認しておくのをおすすめします。
信販会社での金融取引状況を確認できます。
✓日本信用情報機構(JICC)
消費者金融での金融取引状況を確認できます。
✓全国銀行個人信用情報センター(全銀協)
銀行での金融取引状況を確認できます。
カードローン審査が不安な人は今から対策しておこう!
- ✓カードローンに申し込みたい
- ✓収入や信用情報に問題はない
- ✓でも、やっぱり審査が不安…
カードローンの利用を検討するものの、審査に不安を感じてしまう人は少なくありません。
収入も安定していて信用情報もクリアな状態、そんな状況でも不安を感じてしまう人は、申し込み前に審査対策をしておきましょう。
審査対策1|申し込み先を1社に絞る
銀行カードローンの審査を通過している人の多くは、数ある商品の中から1社のみに絞って申し込んでいます。
どうしてもお金が必要だからと言って複数社に同時申し込みすると、借入先に対して「お金に困っている」イメージを与えてしまいかねません。
各銀行のカードローンをしっかり比較・検討して、自分にマッチングした1社を選んで申し込みましょう。
審査対策2|虚偽の申し込みをしない
虚偽の申し込みをしていない人も、銀行カードローンの審査を通過する可能性が高まります。
当然の行為だと思うかもしれませんが、どうしてもお金が欲しいからと言って年収や雇用形態など、申し込み時に嘘の個人情報を記入する人は意外と多いものです。
仮に嘘をついても信用情報機関で照合され、すぐにバレてしまいます。審査を通過したいのであれば、現状を正直に申告するようにしてください。
審査対策3|希望金額を低く設定する
自身の収入状況などを考えず、あまりにも高額なお金を借りようとするのも審査では大きなマイナス要素です。
限度額をきちんと把握し、希望額を多少抑えて申請するようにしてください。
借入金が少額であれば、銀行側も低リスクで融資できるので、審査を通過しやすくなるでしょう。
審査対策を確認したらさっそくカードローン選び
銀行からお金を借りる前にきちんと審査対策を確認したら、さっそくカードローンを選んでいきましょう。
数ある銀行カードローンの中から、どれを選んでいいのか分からない…そんな人は、下記を参考にしてください。
初めての人にはメガバンクのカードローンがおすすめ
初めて銀行からお金を借りる人には、スタッフの対応力やお得なサービス面を考慮して、メガバンクが提供するカードローンをおすすめします。
各カードローンの金利や限度額、サービス内容を比較して、理想的な1社を選んで申し込んでみてください。
三菱UFJ銀行 バンクイック
毎月の返済は1,000円から!※1。
テレビ窓口でカードの即日発行が可能!※2。
みずほ銀行カードローン
大手の銀行を利用したい方におすすめ。
みずほ銀行がメインバンクの方におすすめ。
まとめ
銀行でお金を借りるにはどんな方法があるのか、個人融資してもらえるローンの種類や各サービスの特徴を確認していきました。
✓日常生活で利便性の高いカードローンが選ばれている
✓カードローンを利用する際は収入や信用情報に注意
✓審査に不安を感じる人は事前に対策しておこう
お金を借りる理由は、人によって様々です。自身の現状にマッチングする方法を選ぶのが、何よりも大切なポイントと言えるでしょう。
3通りあるお金の借り方の中でも、特に利便性の高いカードローンを選ぶ際は、記事中で解説した注意点や審査対策をぜひ参考にしてください。
Q.目的型ローンで審査落ちすることってあるの?
貸金業務取扱主任者|手塚大輔
目的型ローンの審査は厳しいです
目的型ローンは金利がカードローンよりも低く5%〜10%となっているため、一般的に審査は厳しい傾向にあります。
このため、カードローン審査には通過できるような人でも、目的型ローンの審査には落ちてしまうというケースは少なくありません。
目的型ローンの審査に落ちた人は、カードローンへ申し込むことでお金を借りられる可能性があると言えるでしょう。