
この記事のアドバイザ
- この記事はこんな人におすすめ
- ✔ FXのレバレッジって何?
- ✔ レバレッジ●倍って、どういう仕組み?
- ✔ 勝つとどうなるの?負けるとどうなるの?
FXの世界では、ほとんどの人が「レバレッジ」をかけて取引をおこないます。このレバレッジの意味・正しいレバレッジのかけ方、リスクとリターンなどを理解すれば、より多彩な取引ができるようになります。
レバレッジの使い方次第では、大きな利益を出すこともできるようになります。しかし、逆に安易にレバレッジをかけ過ぎてしまうと、想像以上に負けがこんでしまう場合も考えられます。
初心者であればあるほど、正しいレバレッジに関しての知識が必要になりますので、ここできちんと勉強しておきましょう。
FXのレバレッジとは

FXの取引をする際には、最初にFX会社に対して幾らかの資金(取引保証金)を預けることになります。そのお金を元手に、外貨の取引をおこないます。
FXの世界では、その入金した額でしか外貨の取引ができないワケではなく、入金した額の何倍もの額で取引ができるような仕組みになっています。解りやすく言うと、FX会社が取引の額を代わりに準備してくれて、利用者はそれを使ってトレードができるのです。これが「レバレッジをかける」ということです。
レバレッジ(leverage)とは、日本語で言う「てこ」を意味します。てこの原理のように、少ない資金にレバレッジをかけることで、持っている以上の力を引き出すことができるのです。
レバレッジをかければ少ない資金でも大きな取引ができる
例えば最初にFX会社に、10万円の資金を入れたとします。普通に考えれば、取引可能な最大額は10万円かと思われますが、FXの世界はそうではありません。
- レバレッジで自分の資金以上の力が出せる
- ●10万円の資金に2倍のレバレッジをかければ、実質20万円分の取引が可能に。
- ●10万円の資金に5倍のレバレッジをかければ、実質50万円分の取引が可能に。
- ●10万円の資金に20倍のレバレッジをかければ、実質200万円分の取引が可能に。
つまり、自分で資金をあまり準備できない場合でも、FX会社が資金を用立てしてくれるので、大きな額での取引が可能になるのです。
国内FX会社のレバレッジは25倍まで
レバレッジは何倍まででも上限なくかけられるわけではなく、国内の個人口座では、25倍が上限と決められています。
とはいえ、25倍でも相当大きな額が動くことになります。FXの資金が10万円しかない人でも、レバレッジを25倍かけて取引をすれば、最大で250万円分の取引ができるようになります。
25倍のレバレッジをかけた状態で、買った通貨の価値があがれば、大きな利益を手にすることができます。しかし、逆に価値が下がった時には大損をすることになるということも頭に入れておかなければなりません。
レバレッジはずっと25倍というルールだったのか?
FXにおけるレバレッジの効果

レバレッジは言うなら「諸刃の剣」です。レバレッジが多くかかっている状態でトレードをすると、必然的に勝ちも負けも大きくなります。勝つ分にはもちろん良いのですが、問題は負けてしまった時です。
レバレッジをかければ、自分の持っている資金以上の額で取引ができるのは、理解していただけたかと思います。しかし、レバレッジを10倍、20倍とかけた状態で負けてしまうと、自分のお金はどうなってしまうのでしょうか?
レバレッジをかけた状態で負けると?

レバレッジをかけた状態で大負けしてしまうことは、もの凄く怖いことのように感じますが、実際はそんなことはありません。
その仕組みですが、FX会社に預けている証拠金の残高が減って来て、このままでは預けた証拠金以上にマイナスになってしまう所まで来ると、FX会社が自動的に取引をストップしてくれるようになっています。これを「強制ロスカット注文」や「強制決済」と呼びます。
つまり、10万円の証拠金を最初に預けて取引をしていた場合なら、実際に10万円が失われるほどの負けになる前に、FX会社が食い止めてくれるのです。これで、最初に預けた証拠金以上のお金が失われる事態を防いでいるのです。
高レバレッジでの取引がしたいなら証拠金が必要
FX会社に預ける証拠金は、自分でコントロールすることができます。逆に言うと、その証拠金がいくら残っているかで、自分の取引できる限界が決まるという仕組みです。つまり、証拠金がある程度ないと、高いレバレッジをかけた取引はできないのです。
その一方で、証拠金に余裕があるからと言って、高いレバレッジでの取引ばかりしてしまうと、大事な資産を失うリスクも出てきてしまいます。FXは、証拠金の額と実際に取引をする額のバランスが重要なのです。
なぜ証拠金を多く預けることが重要なのか

証券外務員|中川聡
証拠金の余裕がないとハイレバレッジ取引になりがち
必要最低証拠金があれば取引できるのに、なぜ証拠金を多く預けるべきなのでしょうか。それは証拠金が少ないとハイレバレッジ取引をせざるを得ないからです。
ハイレバレッジの取引は証拠金維持率が低い状態でポジションを保持することになりますので、必然的にロスカットの危険が高まります。その上、含み損が出ているときに追加でポジションを持つことができなくなりますので利益の機会も逸する可能性が高くなります。ロスカットにならないように追加で入金したり、追加のポジションを持つために追加で入金するのであれば最初から余裕を持って証拠金は入れておくほうが精神衛生的にも良いでしょう。
FX初心者がレバレッジをかける際の注意点
FX初心者がレバレッジをかけるには、いくつかの注意点をきちんと覚えておかなければいけません。
初心者でよくある失敗は、気付かずに高いレバレッジをかけて取引をしてしまい、損切りもできないままにタイミングを失い、結果として強制ロスカットになり大損してしまうパターンです。そうならないためにも、FX初心者のうちに、レバレッジをかけるメリットとデメリットを理解しておきましょう。
レバレッジをかけるメリットとデメリット
- メリット
- ✓自分の持っている資金以上の取引ができる
- ✓買い時だと感じた際に大きな額を動かせる
- デメリット
- ✓レバレッジをかけた状態で大負けすると痛手となる
- ✓冷静な判断ができなくなる可能性がある
FX初心者は高いレバレッジをかけるべきではない
FX初心者のうちは、あまり高いレバレッジをかけた状態での取引をするべきではありません。FXで失敗してしまう人の多くは、最初からレバレッジをかけた取引をしてしまい、短時間のうちに数万円~数十万円のお金を失い、それで心が折れてしまうパターンが多いからです。
最初はあまりレバレッジをかけずに取引をおこなうか、かけても2倍~3倍までの間におさえておきましょう。その後、値動きが何となく理解できるようになってきたら、少しずつレバレッジをかけていくようにしてください。
少額から始められるFX会社で感覚を掴む

紹介してきた通り、初心者のうちはあまりレバレッジをかけて取引をするべきではありません。つまり、少額でスタートして少しずつ感覚を養っていくのが正解でしょう。
FX会社には、5,000円~1万円といった少額で始められる会社もあれば、5万円くらいのまとまった資金がないと始められない業者もあります。初心者はまず少額でFXの世界を経験して、少しずつ慣れていきましょう。
少額OKのFX会社で始める場合の資金はどれぐらいか

証券外務員|中川聡
少額で始められるFX会社でも最初は3万円~5万円の資金が理想
少額からはじめられるFX会社は増えており、1万円はおろか100円からや4円からでも取引をスタートできるようになっています。しかし最低額だけ入金すればいいかというとそうではありません。FXで稼ぎたいのであれば最低でも3~5万円は入金しましょう。
なぜなら最低必要証拠金での取引は最初に損切りをすると取引を継続できなくなってしましますし、ロスカットの危険もあります。それにある程度の資金を入金しないと建玉も多く持つことができないので得られる利益額も少なくなります。証拠金が少ないことは百害あって一利なしです。できる限り大目に証拠金を入れてください。
少額で始めるなら「外貨ex byGMO」
「外貨ex byGMO」は低コスト・使いやすさ・利用者数の三拍子が揃った、非常にバランスの取れたFX会社です。知名度・利用者数は申し分無し、コスト面やスワップと言ったスペックも優秀で、多くのトレーダーから選ばれているFX会社です。
スマホからでもPCからでも優れた取引ツールを提供しています。5,000円~10,000円の資金でスタートするには丁度いいでしょう。
新規口座開設&お取引で最大150,000円キャッシュバックキャンペーンを使うこともできます。悩んだ時は外貨ex byGMOにしておくくらいの気持ちで良いかもしれません。
アプリとPCサイトの両方からアクセスすることができ、取引をする場所や時間を選ばないため、とても便利でした。また表示する通貨ペアを自分で設定できたり、ポジションの表示方法、順を変更できるため、作業も閲覧もしやすいです。
外貨ex byGMO





スプレッド※原則固定(例外あり) | |||
---|---|---|---|
米ドル/円 | ユーロ/円 | 英ポンド/円 | 豪ドル/円 |
0.2銭 | 0.5銭 | 1.0銭 | 0.6銭 |
取引単価 | 通貨ペア数 | ||
1000通貨 | 24 |
とにかく低コストを重視するなら「DMM FX」
DMM.com証券は、国内FX口座数ナンバーワンとなっています。中でも「DMM FX」は、コスト面・使いやすさ・スワップなど、総合力の非常に高いFX会社として有名です。
会社 | 米ドル/円 | ユーロ/円 | 豪ドル/円 | ユーロ/ドル |
---|---|---|---|---|
外為どっとコム ※原則固定(例外あり) |
0.2銭 | 0.5銭 | 0.7銭 | 0.4pips |
GMOクリック証券 ※原則固定(例外あり) |
0.2銭 | 0.5銭 | 0.7銭 | 0.4pips |
ヒロセ通商 LION FX ※原則固定(例外あり) |
0.2銭 | 0.4銭 | 0.6銭 | 0.3pips |
DMM FX ※原則固定(例外あり) |
0.2銭 | 0.5銭 | 0.7銭 | 0.4pips |
セントラル短資FX |
0.1銭 | 0.4銭 | 0.4銭 | 0.3pips |
SBI FXトレード |
0.09銭 | 0.49銭 | 0.69銭 | 0.38pips |
FXブロードネット ※原則固定(例外あり) |
0.2銭 | 0.5銭 | 0.6銭 | 0.3pips |
DMM FXは控えめに言っても「安定感のあるFX会社」です。利用者数・サービス提供の歴史・DMMグループというブランド力を考えても、持っておいて損はないFX口座の1つと言えるでしょう。
まず、取引ツールがとても使いやすい印象を受けました。一画面に取引に必要なすべてが揃っており、経済指標やニュース速報などもすぐに見られるところが特に便利でした。取引自体もシンプルな操作で、当時初心者だったので、かえってわかりやすく助かりました。
FX初心者はレバレッジの仕組みと怖さを理解してから
FX初心者が陥りがちな罠は、レバレッジを理解しないままに取引を進めてしまうことだと覚えておいてください。慣れない初心者の段階で高いレバレッジをかけてしまうと、それこそ投資ではなくてギャンブルになってしまいます。
初心者のうちはレバレッジをかけず、通貨の値動きを理解できるようになってから、少しずつ取引の額を上げていきましょう。
レバレッジは上手に使えば素晴らしいシステムです。使い方を間違えて、自分の許容範囲を超えた取引をしないように注意してください。
- この記事で紹介したFX会社
- ■株式会社FXブロードネット「FXブロードネット」
- ■DMM.com証券「DMM FX」
証券外務員|中川聡
過去には25倍以上のレバレッジをかけることもできた
FXのレバレッジ取引は個人は25倍までに規制されていますが、昔はそういった規制はありませんでした。個人でも100倍以上レバレッジが掛けられたのです。しかし相場の急変時に100倍以上のレバレッジを掛けていたとレーダーは瞬く間に損失が拡大し、多額の借金を背負うようなことになってしまいました。
そういった事態からレバレッジ規制が掛けられるようになり、まず個人では50倍の規制がかかり、その後25倍まで引き下げられることになりました。規制のない海外のFX会社では100倍以上のレバレッジも可能ですが、ハイレバレッジの取引がリスクの高いことは変わりません。レバレッジ取引は無理のない範囲で行いましょう。