
この記事のアドバイザ
✓銀行にお金を預けたらどれぐらい増えるか?
実はこれ、意外と知らない人も多いのが現状です。銀行でお金を増やす場合、普通預金として行っている運用方法は期待できません。普通預金の利率は0.001%。仮に100万円預けていたとしても、もらえる利息は年間でたった10円です。
そこで、お金を働かせる方法として定期預金か資産運用を行うかの二つの選択肢が現れます。
銀行でお金を増やす場合、定期預金に入れるのか資産運用をするのか、どちらが良いのでしょう?今回は、その疑問を解消すべく、定期預金と資産運用の解説をしていきます。
安全性は抜群!定期預金でお金を増やす

定期預金は、普通預金と同じ要領でお金を預けることができ、なおかつ金利が普通預金よりも大きい金融商品です。
定期預金は、預ける際に運用する期日を決めておきます。その期日になると、金利分の利息が増えていることになるのですね。
✓普通預金よりは利息がつくものの雀の涙
ただ、普通預金より金利が高いと言っても、一般的な利率は0.01~0.03%程度と、普通預金の10倍程度。仮に100万円を1年満期で運用しても、1年後には100円の利息にしかならないので、期待値はそれほど高くありません。
年単位でお金を預ける場合の注意点は?
ネット銀行の定期預金を活用しよう
最近では、さらに金利が高いインターネット上の定期預金という金融商品が存在しています。大手ネット銀行の場合、金利が0.2%にも昇る商品もあるため、大きな価値があると言えるでしょう。
このネット定期の場合、「なぜ、実店舗型の銀行とこれほど差が生まれるのか?」と怪しく感じる方も多いと思います。
しかし、単純に考えて、実店舗を運営するより、インターネット上で銀行を運営した方が家賃や人件費など固定費が少なく済み、強めの利率設定ができるはずです。現在では、信用力の高い大手銀行も参入しているため、預け方の一種として参考にしてみて下さい。
外貨預金を考える

現在の日本は、超低金利時代のため、低利息の普通預金や定期預金に代わって、銀行の預け先の一種として登場したのが外貨預金です。その名の通り、日本円を外国のお金に両替して、銀行に預かってもらうことです。
日本と海外の経済事情や金利政策は当然異なります。日本では、しばらく事実上のゼロ金利状態が続いています。これでは、預けた資産価値はなかなか増えていきません。しかし、海外では、国によって金利の高いところも存在し、そうした国の貨幣を預けておけば、高い利息を期待できるという仕組みです。
✓高金利の通貨でお金を増やす
銀行によって取り扱う通貨の種類は異なりますが、一般的にドルやユーロはもちろん、オーストラリアドル、中国元などがあります。特に、オーストラリアやニュージーランドなど、オセアニア方面の通貨は非常に金利が高いとされています。
ただし、日々、通貨の価値は変動するため、普通預金や定期預金と違って損失が発生する「元本割れ」のリスクが存在します。その代わり、金利差によって利益が生まれる場合もあるため、リスクとリターンの見極めが必要でしょう。
定期預金よりも利回りを重視するなら資産運用

資産運用の手段として、銀行ではさまざまな金融関連商品を提供しています。銀行にお金を預けているだけでは、お金はほとんど増えません。しかし、投資をすることによって、高い利回りを期待することができるのです。
もちろん、元本割れのリスクはあります。場合によっては、自分の資産が減ってしまう可能性もあります。しかし、それでも投資をする人がたくさんいるのは、それだけ成長性が見込めるという事でもあります。
- 投資商品の一部
- 投資信託
- 個人向け国債
- 株取引(一部)
プロに任せて利益を生む投資信託
投資信託は、株やFXなどと同じように、ある程度のお金を元に金融商品に投資し、値動きによって利益を得る投資手法の一種ですが、投資自体を自分で行わないことに特徴があります。
「信託」という文字の通り、投資から運用まで一切をプロのトレーダーに任せ、そこから利益が生まれると、一部を配当金として受け取る仕組みとなっています。
✓低リスクで安全に運用したい人向け
投資にはリスクがつきものですが、FXや株取引ほどリスクが高いわけではありません。投資信託の手法は、主に、大きな利益を狙うよりも、「いかに損を出さないか」という方法で運用されており、失敗して元本割れになるリスクは比較的低い傾向にあります。
また、株取引と違い、投資信託は日経平均など、広範囲の指標に投資を行うため、複数の銘柄によって複雑になりづらく、流れを予想しやすいメリットもあります。市場全体が底を打った時や、景気が上向いている場合などに投資信託を利用すると、長期的な利回りを期待しやすいと言えるでしょう。
将来のための積み立てに個人向け国債
個人向け国債は、最低1万円から購入でき、多くの金融機関で取り扱っています。
元本割れのリスクはほぼありません。長期間保有しても安心な資産運用方法と言えるでしょう。そのため、個人向け国債は、将来のために定期的に積み立てる方法としておすすめです。
✓定期預金より利息が高くなる可能性大
個人向け国債は、半年ごとに利息を受け取ることができます。定期預金のように、満期が訪れると利息と共に元金が返却される仕組みです。
定期預金とよく似た性質を持っていますが、個人向け国債は、条件によってペナルティが発生します。発行してから1年後に中途解約ができるようになっていますが、解約することで、受け取った2回分の利息を返却する必要があるのですね。定期預金にも解約による返却はありますが、個人向け国債の方が、利息が高く付く可能性が高いと言えます。
経験を積めば高い利回りも狙える株取引
株取引は、投資信託や個人向け国債に比べると、リスクの高い資産運用と言えるでしょう。しかし、選べる銘柄数が多く、リスクを分散できるのも株取引の魅力の一つです。
株でお金を増やすには、どの市場に参加するかが非常に大切となってきます。東証一部は、上場する条件が厳しい分、大手企業や有名企業が集まり、安定した利回りを期待できます。
✓将来的に成長しそうな株を見極める
また、マザーズやジャスダックと呼ばれる市場には、主に新興企業など新勢力が軒を連ねています。こうした企業は勢いがあり、一気に高いリターンを狙うこともできるでしょう。
定期預金や個人向け国債に比べ、情報を収集したり、約定の決断をしたり個人の能力が問われるのが株取引です。しかし、経験を積んで、市場の流れに慣れることで、大きな利益を生み出すことも難しくありません。
定期預金と資産運用どちらが良いのか?

定期預金は安全性が極めて高い反面、期待できる利回りは微々たるものです。一方、資産運用を行う場合、個人の裁量に任されている部分も多く、やり方によっては高い利回りを狙えます。もちろん、元本割れのリスクも見逃してはいけません。
ですが、日本の金利はあまりにも低すぎます。いくら普通預金や定期預金が安全だとは言え、得られる利息が雀の涙ほどでは、資産を寝かしておくのが少しもったいなく感じてしまいますよね。
それを考えると、銀行でお金を増やすには、資産運用の方が向いていると言えるでしょう。資産運用に慣れるまでの最初の内は、投資信託など、限りなくリスクが低いもので運用すると元本割れする危険も少なく、なおかつそれなりの利回りを望めるのでおすすめです。

ファイナンシャルプランナー|横山琢哉
銀行に眠らせているお金があるなら投資も検討の余地あり
貯金のメリットは元本割れしないことですが、低金利の今は金利の高い定期預金を利用しても、年間で0.2%程度の利息しか期待できません。金利が0.2%なら100万円を1年間、銀行に預けても年間で2000円しか増えませんし、さらに20%は税金として差し引かれます。そのため、お金を増やしたいのであれば投資も検討しましょう。投資は元本割れのリスクがありますが、投資信託を活用したり投資期間を長くしたりすることである程度、リスクをおさえることも可能です。投資で資産を増やすにはしっかりと勉強することが必要ですが、うまくできるようになれば貯金よりも高い利回りが期待できます。

ファイナンシャルプランナー|横山琢哉
投資はまず少額で初めて感覚を掴むことから
投資を始めることそのものは資金さえあれば簡単ですが、安定した利益を得ることは、未経験者にとっては難しいことです。だからと言って、銀行や証券会社の店頭に行っておすすめ商品を選んでもらうと彼らの売りたい商品を買わされてしまうリスクがあるので、自身でしっかりと勉強して取り組む必要があります。投資と聞くと100万円単位の高額な資金が必要と思い込んでいる人もいるかもしれませんが、今は1万円にも満たない少額から行うことが可能です。投資の対象も株、FX、金などさまざまなものがありますし、投資信託を活用すれば少額でも複数の対象に投資することが可能です。興味があるなら少額から始め、感覚をつかんでみましょう。
【まとめ】安全なところから徐々に進んでいこう
投資や資産運用を行う上で、始めから高いリターンを狙うのは禁物です。ハイリターンにはハイリスクがつきものなので、最初は安全なところを狙うべきでしょう。
しかし、普通預金や定期預金などのように安全過ぎても考えものですよね。
✓100万円を寝かしておいて、手に入る利息が10円や100円で満足いくか?
この辺りが頭を悩ませる難しい部分なのです。
しかし、まずは定期預金からでも始めてみる方が良いでしょう。一つずつリスクの階段を昇っていくことで、資産運用にも慣れてきて、より利回りの期待できる方法にシフトしやすくなるでしょう。
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ファイナンシャルプランナー|横山琢哉
運用中にそのお金が必要になるタイミングが来ないかどうかを確認
定期預金にお金を預けたり個人向け国債を購入したりするなど、資金を年単位で運用することを考えるのであれば、そのお金が運用期間中に必要にならないかどうかをよく確認しましょう。なぜなら、これらは途中で解約(換金)するとペナルティがあるからです。
定期預金の場合は満期まで預けた場合よりも低い利率が適用され、個人向け国債の場合は直前2回分の利子の約8割が返金対象となります。ペナルティといっても仕組み預金など一部を除いて元本割れするわけではありませんが、運用の開始時点で想定していた利益が得られなくなります。そのため年単位でお金を預けるなら、なるべく途中で解約しないで済む資金を利用しましょう。