

この記事のアドバイザ
目次
- この記事はこんな人におすすめ
- ✔ 高金利通貨のメキシコペソで勝ちたい!
- ✔ 中長期的な視点で金利収入も狙いたい!
- ✔ メキシコペソをやるならどのFX会社?
メキシコペソは、世界的な低金利時代にあっても3%以上をキープするなど、高金利が魅力な通貨です。また、これだけの高金利通貨でありながら必ずしもレートは下落方向だけではなく、上昇トレンドも十分狙えるなど「一粒で二度おいしい」特徴を持っています。
ドル円やユーロドルと比較するとマイナー通貨なイメージは否めないので、まずはメキシコペソの値動きや、政策金利を中心とした経済の動き、取引する際の注意点をご紹介したうえで、最後にメキシコペソの取引に向いている業者をご紹介します!
メキシコペソ(MXN/JPY)の特徴

上記はメキシコペソ円の月足チャート(ヒロセ通商「LION FX」より)です。
リーマンショック前は11.5円を付けていた時もありました。その後はゆるやかな下落基調が続き、アベノミクスによる円安相場に伴って上昇、リーマンショック後の最高値8.7円を付けます。その後下落し、2016年には最安値として5円台を割り込みます。その後トランプ相場による円安の勢いによって6円台を回復しましたが、最近になって5円台に戻ってきています。
日中の値動きとしては、やはり地理的に近い米ドル円の値動きや、WTI原油価格の値動きの影響を受けますので、これらも併せてチェックしておきましょう。
NAFTA加盟国として
アメリカとお隣さんであるメキシコは、貿易でも非常に密接な関係を結んでいます。輸出入ともに、アメリカの占める割合が約半数を占め、この傾向は1994年のNAFTA発足以降顕著になりました。
メキシコの政策金利
政策金利 | 2017 | 2018 |
---|---|---|
1月 | 5.75% | 7.25% |
2月 | 6.25% | 7.50% |
3月 | 6.50% | 7.50% |
4月 | 6.50% | 7.50% |
5月 | 6.75% | 7.50% |
6月 | 7.00% | 7.75% |
7月 | 7.00% | 7.75% |
8月 | 7.00% | 7.75% |
9月 | 7.00% | 7.75% |
10月 | 7.00% | 7.75% |
11月 | 7.00% | 8.00% |
12月 | 7.25% | 8.25% |
ご覧のように、常にアメリカの政策金利よりも高い政策金利を維持しています。これには理由があり、メキシコペソは新興国通貨であることです。すなわち、経済的基礎が先進国ほどではないため、通貨安に偏りやすいことから、政策金利を常に高めに設定して、人気が出るようにしているのです。
また、地理的に隣接していることもありアメリカ経済の影響を強く受けることから、アメリカの中央銀行に相当するFRBの政策金利動向にも敏感です。実際、利上げを開始した2015年の12月というのは、FRBが実際に利上げプロセスを開始した月でもあるのです。このように、日中の値動きだけではなく、ファンダメンタルズという意味合いでもアメリカの動向をチェックしておく必要は高いのです。
メキシコペソ(MXN/JPY)取引時の注意点とメリット・デメリット
メキシコペソは、新興国通貨&資源国通貨&高金利通貨というカテゴリーに分類されます。この種の通貨は、ドル円やユーロ円とは異なり、また豪ドル円とも異なる独自の値動きをします。
出典: 東海東京証券公式ページ資源国とは、様々な貴重な資源を産出する国々の総称を表しています。そうした資源の中には、金や銀、プラチナなどの貴重な鉱物資源や、石油、石炭、天然ガスといったエネルギー資源、食料資源などが含まれます。そうした国々の通貨は、商品市況に影響を受けやすく、インフレの際に買われる傾向があります。主に、オーストラリアや、ニュージーランド、カナダや南アフリカ、ノルウェーやアメリカなどが資源国として注目されています。
メキシコペソを取引するにあたってのメリットと、デメリットをご紹介します。
- メリット
- ✓高金利&高スワップポイントが期待できる
- ✓対ドルなどで取引すればマイナススワップを押さえつつ、下落時の利益もしっかり得ることができる
- デメリット
- ✓トランプ政権誕生で、アメリカとの外交リスクが増加した
- ✓新興国通貨ということもあり、突然の下落には要注意

証券アナリスト|山崎隆平
メキシコペソは中長期向けの通貨
メキシコペソ円の10年間(2007年11月~)の価格変動を見ると、およその数値で1メキシコペソ=5円~10円のレンジで推移しています。これは、他の高金利通貨であるトルコリラの15.5円~99円、南アフリカランドの6円~17.5円に比べると比較的狭いレンジであると言えます。
レンジが狭ければ、その分安定的な運用が可能であるとも言えます。また、メキシコの政策金利は現在8.0%ですが、メキシコの国営上、アメリカとの金利差縮小は好まない部分があります。したがって今後もアメリカの利上げに追随してくる可能性もあります。メキシコペソは中長期の保有でスワップ狙いの取引が向いているのではないでしょうか。
上記でトレイダーズ証券のLIGHT FXで運用している実績を公開しています。
メキシコペソ(MXN/JPY)を取引する時の注意点
ドル円とユーロ円を除く、クロス円全般に言えることですが、これらのクロス円は「合成通貨」と呼ばれます。つまり、世界のインターバンク市場にはもともと「メキシコペソ円」という通貨ペアはなく、その数値は「米ドル/メキシコペソ」の為替と「米ドル/円」の為替から計算して作られます。
このうち、ドル円は流動性が高く、突然急落するというリスクは少ないのですが、「米ドル/メキシコペソ」は取引量が少ないため、流動性が低く、何か大事件が起こると突然値が飛んで急落・急騰することがあり得ます。
したがって、メキシコペソを取引する場合には、経済不安時はなるべく避け、安定している時期に取引するようにしましょう。
メキシコペソ円(MXN/JPY)を取引するのにおすすめのFX会社

メキシコペソはマイナー通貨のため、取扱業者が限られています(特に対円での取引)。その中で、取引コストが安く、またスワップポイントが充実している業者を紹介します。
中長期トレーダーにうってつけ「ヒロセ通商」
「ヒロセ通商 LION FX」は、取り扱い通貨ペア数が非常に多く、マイナー通貨を取引する方には欠かせない業者です。メキシコペソに関していえば、「米ドル/メキシコペソ」と「メキシコペソ/日本円」の両方を取り扱っています。ほかにも、ノルウェークローネ円やポーランドズロチ円など、ほかではあまり聞いたことのない通貨ペアも取引することができます。
キャンペーンが非常に充実している業者でもあり、取引数量に応じて食品が送られてくるサービスは、ヒロセ通商が広めたといっても過言ではありません。新規で口座開設をする時には、「最大50,000円キャッシュバック」も使えます。
また、少額から取引できる業者でもあり、メキシコペソ円の場合は1万メキシコペソあたり6000円(2017年10月29日現在)で取引することができます。
約定が早いですね。他社と比べても早いと思います。チャートのバージョンアップを年に数回必ず行ってくれるのでそれがいいですね。常に進化し続けてるっていう感じですね。
ヒロセ通商 LION FX





スプレッド※原則固定(例外あり) | |||
---|---|---|---|
米ドル/円 | ユーロ/円 | 英ポンド/円 | 豪ドル/円 |
0.2銭 | 0.4銭 | 1.0銭 | 0.6銭 |
取引単価 | 通貨ペア数 | ||
1000通貨 | 50 |
総合力の高い「FXプライムbyGMO」もおすすめ
GMOグループの提供する「FXプライムbyGMO」でも、メキシコペソ/円を取引することができます。こちらでは全20種類の通貨ペアを取引することができます。
FXプライムbyGMOは非常に総合力の高いFX業者です。高スワップポイント、約定力の高さ、情報量の充実具合などに強みを持っています。2017年12月時点での口座数は「177,246口座」となっています。
こちらも新規口座開設時には、「最大10,000円のキャッシュバック」が使えますので、ぜひ検討してみてください。
仕事の休憩時間にはスマホで、自宅に帰ってからは専用のソフトウェアで取引をしています。主にドル円で取引をしています。スプレッドが0.6銭と小さいので何となくドル円を選んでいます。ツールの使い方は簡単で、誰でも手軽に取引できると思います。また、私のように短期売買をメインとする人にとっては、高い約定率はたいへん魅力的です。
FXプライムbyGMO





スプレッド※原則固定(例外あり) | |||
---|---|---|---|
米ドル/円 | ユーロ/円 | 英ポンド/円 | 豪ドル/円 |
0.3銭 | 0.6銭 | 1.1銭 | 0.9銭 |
取引単価 | 通貨ペア数 | ||
1000通貨 | 20 |
【まとめ】

新興国通貨の魅力は、高金利&高スワップポイントのほか、超長期的な目線で見れば、将来的な成長の可能性も期待できる点にあります。一方で、政治的リスクや流動性リスクなど、メジャーな通貨を取引する場合にはあまり考えることのない要素を考慮する必要があるなど、難易度が高い通貨でもあります。
したがって、取引をする場合にはアメリカをはじめ周辺国も含めた情報収集をしっかりして、かつ安定して取引できる環境の業者でトレードを行うことをお勧めします。
紹介したヒロセ通商やFXプライムbyGMOでは、FXに関して多彩な情報配信をしています。情報収集用の口座として活用しているトレーダーも多いので、まずは無料口座開設から検討してみてはいかがでしょうか。
- この記事で紹介したFXサービス
- ●ヒロセ通商「LION FX」
- ●GMOグループ「FXプライムbyGMO」

証券アナリスト|山崎隆平
情報量・流通量の少ない通貨ペアは中上級者向き
他の高金利通貨に比べれば比較的小さい価格変動も、主要先進国の通貨と比べた場合はそうではありません。また、メキシコペソのみならず、通貨の金利が高い理由として、インフレ率の高さ、リスクプレミアムの高さ、海外資産を流入させる必要性が挙げられます。例えば経済成長以上のインフレ率の高さは長期的観点からは通貨安への圧力になりますし、リスクプレミアムが高いということは、先進国に比べ地政学的リスクが高いことを意味します。また、一般的に高金利国は国債の海外保有率も高く、リスクオフ相場の際は特に注意が必要です。流通量が多くないことから、一斉に海外から売りが出た場合、急激に下落をする可能性があります。情報量や流通量の少ない通貨ペアは中上級者向けであると言えます。
証券アナリスト|山崎隆平
メキシコペソは隣接するアメリカの影響を受けやすい
メキシコの貿易統計をみると、アメリカへの輸出の割合はおよそ80%に上ります。また、輸入をみてもおよそ50%をアメリカが占めています。特にメキシコはマキラドーラと呼ばれる安い労働力と優遇税制でアメリカ向け加工輸出国として発展した経緯があります。
したがって、アメリカへの依存度は非常に高く、例えばアメリカが不景気に陥ると貿易収支は急激に悪化し、メキシコにも甚大な影響が及びます。メキシコペソの取引では、アメリカの景気動向は非常に重要です。特に不景気時には、メキシコ国債の海外保有率が高いこともあり、大きく下落する可能性があります。