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2019/06/03

FXのロスカットの仕組みと証拠金維持率について

Yama

この記事のアドバイザ

山崎隆平

大学卒業後、国内証券会社に勤務。証券アナリストとして財務分析および証券分析を担当。相場の転換点・業績の転換点を見極めることに関して非常に高い評価を受ける。 退職後は個人トレーダーとして株式・FX・オプション取引を中心にマーケットの荒波に立向かう。個人投資家、機関投資家の気持ちが分かる頼れる存在。現在は投資で得た資金を元手に不動産会社を設立。金融商品のみならず不動産投資にも精通している。

目次

  1. FXの基本用語の確認
  2. FXにおけるロスカットとは
  3. マージンコールについて
  4. ロスカットを避けるために
  5. 選ばれているFX会社は?
  6. 【まとめ】ロスカットは最後の安全装置
この記事はこんな人におすすめ
  • FXのロスカットって何?
  • 証拠金?証拠金維持率って?
  • リスクについてきちんと理解したい!

証拠金維持率強制ロスカットは、FX業者とトレーダーの間の約束事の中でも最も重要な要素です。

証拠金維持率の実質的な計算方法は業者間の違いはありませんが、ロスカットの水準は業者によって大きく異なりますので、必ずチェックしておきましょう。ところで、ロスカットは何のための仕組みなのでしょうか。ロスカットに対する向き合い方や業者の選び方について、ご説明します。

FXの基本用語の確認

証拠金、証拠維持率について、またロスカットをはじめとした強制決済についてご説明します。FXを始めるうえでは基本的な部分なので、きちんと覚えておきましょう。

証拠金と証拠金維持率

顧客がFX業者の口座に預け入れたお金のことを「証拠金」といいます。証拠金という言い方をするのは、やや難しい言い方をすればFXは差金決済取引の一種だからです。

例えば、外貨預金では100万円分の預金をするには、実際に100万円支払い、満期になると元本と利子をすべて受け取ることができます。
一方でFXの場合は、100万円分の取引を、100万円がなくても行うことができます。これが、いわゆる「レバレッジ」です。例えば、レバレッジ25倍なら4万円で100万円相当の取引を行うことができます。一方で、この100万円分の取引を決済しても、100万円(とその利子)がもらえるわけではありません。その取引をして、得た損益のみが証拠金に加減されます。

損失が出た時の状況を考える

ところで、100万円に満たない金額で100万円の取引をしたら、その取引する対象の価値が減少した時、その損失額が預け入れた証拠金の金額を超えてしまうことがあります。

例えば、外貨預金なら100万円が90万になっても、その90万円を受け取ることはできますが、FXの場合は5万円預けて100万円の取引をしている場合には、10万円の損失をカバーすることはできません。そこで、損失がそこまで膨らむまでに、自動的にポジションを全決済する仕組みが作られました。それが証拠金維持率の概念とロスカットです。証拠金維持率は、以下の計算式で求められます。

証拠金維持率の計算式
●(評価損益を考慮した現在の預入証拠金総額)÷(取引必要証拠金額)×100
取引必要証拠金額の計算式
●(基準となる為替レート)×(取引数量)÷(基準レバレッジ)

ここで計算式を出したのは、どのようにすれば証拠金維持率が上昇し、逆にどのような場合には証拠金維持率が低下するかをご理解いただくためです。具体的な数字をあてはめるだけなので、難しくありません。

証拠金維持率が増加・低下する場合

証拠金維持率が増加する時
  • 預入証拠金が増加した場合(含み益の増加、含み損の減少、追加入金)
  • 基準となる為替レートの下落
  • 取引数量の減少(損切り、利食いなど)
  • 基準レバレッジの変更
証拠金維持率が低下する場合
  • 預入証拠金が減少した場合(含み益の減少、含み損の増加、出金)
  • 基準となる為替レートの上昇
  • 取引数量の増加(ナンピン、ピラミッティングなど)
  • 基準レバレッジの変更(国内業者を利用した場合は、ほかの条件が一緒でも証拠金維持率は低く計算されます)

証拠金維持率はどれぐらいを維持すべきか

Yama

証券アナリスト|山崎隆平

証拠金維持率は300%以上を維持するように


FXの取引では、追証の発生やロスカットは極力避けなければなりません。高いレバレッジでの取引では、中長期には自身の思惑通りの動きをしても、一時的な反対の動きによってロスカットに陥る可能性があります。またロスカットまでいかなくても、追証が払えない時は、一部のポジションを外し損失を確定しなければなりません。仮に資金と維持率に余裕があれば、追加でエントリーをする選択も可能です。さらに、2015年に起きたスイスフランショックのような事態が起きてしまうと、証拠金以上の損失が発生する可能性もあります。300%以上の維持率を心がければ、不測の事態はおおかた回避できると思います。

FXにおけるロスカットとは

ロスカットには、2種類あります。任意によるもの(損切り)と、強制のものです。ここでは、強制ロスカットについてご説明します。

なぜ強制ロスカットされるのか

上記の通り、レバレッジをかけて預入証拠金以上の取引をできるのがFXの特徴です。しかし、それにより預入証拠金以上の損失が発生すること(ロスカット未収金といいます。後述)があります。

しかし、それは顧客に借金を負わせることでもあり、可能な限り避けなくてはなりません。したがって、そうなる前の段階で自動的に損切りをするシステムが必要であり、それが強制ロスカットです。

ーロスカット取引に係る留意事項ー
顧客の損失が、顧客が預託する証拠金を上回ることがないように、価格変動リスクや流動性リスク等を勘案してロスカット取引を実行する水準を定めているか。

出典: 金融庁|金融商品取引業者等向けの総合的な監督指針

強制ロスカットの基準

強制ロスカットが行われるかどうかは、証拠金維持率によって決定します。しかし、後述のマージンコールとちがって、どの水準でロスカットされるかは業者によって大きく違います。

「ヒロセ通商 LION FX」は100%の段階でロスカットを執行しますし、「DMM FX」「SBI FXトレード」では50%でロスカットが行われます

ロスカット未収金

例えば、10万円で取引していて12万円の損失が発生することが、FXではありえます。特にフルレバレッジである25倍で取引している場合には、10万円で250万円の取引ができるため、なにか事件が起こって為替レートが急変動した場合は、10万円を超える損失が発生することがあります

この時、預入証拠金額(口座残高)はマイナスになります。このマイナス分を支払う義務が生じます。これが、ロスカット未収金です。

必ず確認しておくべきこと

FX業者を選ぶときは、スプレッドや情報コンテンツなど、自分が利益を出すために必要な環境を見ることが多いですが、それに併せて「どの水準でロスカットされるのか」ということを必ず確認しておきましょう。また、ロスカット手数料が発生するところもありますので、これも併せてチェックしておく必要があります。

マージンコールについて

上記は「DMM FX」の60分足チャートです。

マージンコールはしばしばロスカットと混同されますが、実際には別の制度です。また、ロスカット程メジャーではないので、ご存知でない方も多いのではないでしょうか。

マージンコールとは

マージンコールは、ほとんどのFX会社で採用されています。

証拠金維持率が100%を下回ると、アラートが発令されます。その内容は、証拠金維持率が低下しているということと、それにより追加の証拠金(追証)を入金するか、対象ポジションの一部または全部を決済することによって証拠金維持率を増加させなければ、業者の定める時刻にすべてのポジションを全決済する、ということです。

追証とロスカット未収金の違い

追証は、払わなければポジションが全決済されますが、それでもよいのなら支払う必要はありません。一方で、ロスカット未収金はいわゆるFX会社への借金であり、支払う義務があります。

預けた証拠金以上の損失が出る可能性は?

Yama

証券アナリスト|山崎隆平

預けた証拠金以上の損失が出る可能性は極めて低いがゼロではない


FXの取引では、ロスカットのシステムが構築されています。したがって預入れた証拠金以上に損失が発生する可能性は極めて低いと言えます。しかし、残念ながらゼロではありません。証拠金以上の損失が発生してしまう主な要因は「高レバレッジ取引」「窓を開けての価格形成」「急激な価格変動」が挙げられます。特別大きな材料が出た場合、今まで提示されていたレートからかけ離れた価格が提示されます。この場合、本来ロスカットが行われるはずの価格と大きなズレが生じます。また急激な価格変動時においては、スプレッドも拡大しロスカットの注文が追い付かない場合もあります。特に、流通量の少ない通貨での取引は注意が必要です。

ロスカットを避けるために

ロスカットギリギリの取引をしていると、自分のやりたい取引がそもそもできず、常にストレスを抱えながら取引することになってしまいます。

レバレッジ(ポジション量)は控えめに

レバレッジは高ければ高いほど良いという意見もありますが、私は過剰なレバレッジはロスカット以前に、FX取引として成り立たないと考えています。

一般的には、レバレッジは短期売買でも10倍を超えない程度、中長期なら3倍から5倍くらいが適正です。業者によっては、証拠金維持率以外にも「実効レバレッジ」を計算してくれるところもありますので、そこで表示されるレバレッジが高くなりすぎないように気を付けましょう。

アラート通知機能があるFXアプリを選ぼう

FX会社の中には、ロスカットが起きる可能性が出てきたらアラート通知を出してくれる会社があります。

スマートフォンにアプリを入れておけば、プッシュ通知やメールで、ロスカットされるリスクがあると教えてくれます。

自身の資金管理を徹底したい方は、このようなアラート通知機能が備わっている口座を選んでみてください。

スマホアプリにプッシュ通知があり、取引自体もしやすいFX会社は以下の通りです。

知らずにロスカットされてしまうのは良くない?

Yama

証券アナリスト|山崎隆平

気付いたらロスカットされていた。という状態は防ごう


ロスカットのシステムは、投資家に一定以上の損失を発生させない為の保険のようなものです。経済用語に「モラルハザード」と呼ばれるものがあります。例えば、車の保険に加入したことで、逆に危険な運転をしてしまう時などに用いられます。気付いたらロスカットがされていたと言う状態は、まさにモラルハザードです。モラルハザードは結局は自身の損失に繋がります。
どの水準でロスカットが発生するのかをしっかりと把握し、極力ロスカットに頼ることなく対処を行うことが重要です。どのように対処するかによって、トータルの収益率にも大きな影響を与えるのではないでしょうか。

選ばれているFX会社は?

ここから先の内容は
  • FXでなかなか思うように勝てない
  • みんなどこのFX会社を使ってるの?

国内には多くのFX会社があり、基本的にどのFX会社でも口座は無料で作ることができます。

1人で複数のFX会社を使っている人がほとんどですし、勝てない時にはFX会社を変えてみるというのも1つの手段です。

FXにおいては、利用者数の多い会社=サービスやスペックの質が高い会社と考えて良いでしょう。

国内FX会社の口座数ランキング

FX口座数ランキング
画像引用:矢野経済研究所:有力FX企業16社の月間データランキング-2019年3月-

上記が国内FX会社の口座数ランキングです。グループ単位で見た時にもっとも口座数が多いのが「SBI FXトレード」などを手がけるSBIグループで、証券会社単位で見た時にもっと多いのが「DMM FX」などを手がけるDMM.com証券です。

銀行・投資・証券に強いSBIグループ

SBI FXトレード

知名度や安心感の面で申し分のないSBIグループがFX口座数ではナンバーワンです。多くの人に選ばれているだけあって、高いサービスを提供しています。

証拠金維持率が低下した時には、メールでアラートを出してくれます。チャートのカスタマイズが自在で、自分好みの画面にレイアウトできます。

また、最少取引単位が1通貨になっているので、細かく資金管理をしたい人にもオススメです。初心者からもベテランからも選ばれる、総合力の高いFX会社と考えて良いでしょう。

Sbifx daniel 300x250

SBI FXトレード

満足度
full star
full star
full star
full star
half star
4.4
スプレッド※原則固定(例外あり)
米ドル/円 ユーロ/円 英ポンド/円 豪ドル/円
0.27銭 0.39銭 0.89銭 0.59銭
取引単価 通貨ペア数
1通貨 26

DMM.com証券

DMM FX

仮想通貨やCFDなどもサービスとして提供しているDMM.com証券は、証券会社単位で見た時にFX口座数は国内ナンバーワンです。コスト面・スワップ・安心感・知名度など、非常にバランスの取れたFX会社です。

業界最狭水準のスプレッドなので、コスト面でも申し分なし。取扱通貨ペアは充分すぎる「20」あるので、一通りの通貨ペアには対応しています。

Dmmfx 300 250

DMM FX

満足度
full star
full star
full star
full star
half star
4.5
スプレッド
米ドル/円 ユーロ/円 英ポンド/円 豪ドル/円
0.3銭 0.5銭 1.0銭 0.7銭
取引単価 通貨ペア数
10000通貨 20

【まとめ】ロスカットは最後の安全装置

ロスカットと聞くと、しばしばネガティブな印象を持たれる方が多いでしょうが、実際には反対で、安心・安全な取引をするために不可欠な最後の安全装置なのです。

したがって、ロスカットが嫌だからというだけの理由で、ロスカットの基準が甘い業者を選ぶのはお勧めしません。むしろ、ロスカットの基準が厳しい業者を選ぶことで、自分が間違ったトレードをすることから守ってくれるのではないか、と考えています。

ロスカットでの損失は、FXでもっとも多いとも言える失敗です。特集ページ「FX取引で成功する人と失敗する人」でも、よくある失敗について詳しく解説していますので、参考にしてみてください。

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