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2019/03/12

FXや投資におけるマーチンゲール法とは【アナリスト監修】

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この記事のアドバイザ

山下耕太郎

一橋大学経済学部卒業。証券外務員1種の資格を所有。証券会社でマーケットアナリスト、デリバティブディーラーを経て個人投資家に転身。投資歴は20年以上。現在は、日経225先物を中心に、現物株・FX・CFDなど幅広い商品に投資しています。

目次

  1. マーチンゲールの誘惑
  2. マーチンゲールの誘惑に打ち勝つには
  3. 【まとめ】マーチンゲール法で破滅しないために
この記事はこんな人におすすめ
  • マーチンゲール法とは?
  • マーチンゲール法は勝てる?勝てない?
  • FXの世界でマーチンゲールは通用するのか?

この記事では、FXやギャンブルでしばしばいわれるマーチンゲール法、あるいはマーチンゲール投資法といったものについて、ご説明します。

FX初心者の方にとって、このマーチンゲール法というのは一見する魅力的に思えるかもしれません。しかしながら、マーチンゲール法には恐るべき落とし穴があり、初心者の方にとっては破滅の道だといわざるを得ない側面があります。

マーチンゲールの誘惑

マーチンゲールとは何か、ということやマーチンゲールになぜ陥ってしまうのか、ということをご説明します。

FXで負けが込んだ時に考えること

FXで連敗が続くと「なんで自分がこんな目に」と思うことがあるはずです。それは、相場を加害者とすれば被害者意識にも似たような感情です。

そして「このままではいけない」となり、「FXの負けはFXで即取り返す!」といった方向に感情が揺らぎます。

ここで、考えてしまうのは「コツコツやって勝てないのはわかった。でも一発ならもしかしたら勝てるかもしれない」というものです。つまり、一発逆転ですべてを取り戻すことができるようなトレードをしたい、と思うのです。

「一発逆転」はハイリスクでギャンブル的な考え

しかし、一発逆転を狙うトレードというのは、要するにハイレバレッジトレードです。国内の25倍のレバレッジでは足りないと海外の数百倍のレバレッジに向かうかもしれません。あるいは、FXではないバイナリーオプションの全力トレードかもしれません。

いずれにしても、当たったら大きいけれども、外したらすべてを失いかねないトレードなのは事実です。それでも、ハイリスクに魅力を感じてしまうのは損失に対する人の生まれつきの性質に原因があります。

元 証券会社勤務|山下耕太郎

FXをギャンブルにしてしまっては勝てない


投資行動を研究する「行動ファイナンス」では、普通の人はたいてい「自信過剰」であると分析されています。最初は誰でもFXで勝てると思ってトレードを始めるはずです。しかし、自信過剰な人は投資に失敗しやすいと考えられています。具体的には、自信があるので過剰な売買を繰り返してしまいがちでコストがかかること、そして実力を過信するあまり、リスクを過小評価する傾向があることの2点です。自信過剰な人は損失がでても対応が遅れ、なかなか損切りできません。FXでは、きちんと取引ルールを決めて、ルール通りにトレードを行うことが大切です。ギャンブルのようにスリルを求めて売買を繰り返すようでは、勝ち続けることは難しいでしょう。

負けている時は冷静な判断ができない

つまり、損失が発生した場合にはそれを取り返そうという気持ちが強くなり、そのためにはさらに損失を増やしてしまいかねない行為でも平然としてしまう、というものです。

これからご紹介するマーチンゲール投資法に魅力を感じてしまう人が後を絶たないのは、これが原因なのです。

マーチンゲール法とは

- 投資額 結果 総損失額
1回目 1万円 負け 1万円
2回目 2万円 負け 3万円
3回目 4万円 負け 7万円
4回目 8万円 負け 15万円
5回目 16万円 負け 31万円
6回目 32万円 負け 63万円
7回目 64万円 負け 127万円
8回目 128万円 負け 255万円
9回目 256万円 負け 511万円
10回目 512万円 負け 1023万円

マーチンゲール法を表にすると、上記のようになります。

最初の1回で負けてしまったら、1万円の損失が発生することとなります。それを取り戻すために、今度は2万円を賭けます。
それで当たればここでプラスになって終了、しかし外したら続行します。今度は4万円を賭け、外したら8万円、16万円とどんどん倍々に増やしていきます。

どこかで当たれば、1万円の利益となって賭けは終了しますが、負けが込んでいくにしたがって損失がどんどん拡大していくのが特徴です。

上記の例をFXに当てはめて言うならば、負けが続くに従って、リスク量(つまり取引数量)をどんどん増やしていくというものです。

元 証券会社勤務|山下耕太郎

マーチンゲール法は理論上は効果的だが極めて危険


マーチンゲール法は無限に資金がある時に効果的な方法です。無限に資金があれば、いつかは取り戻すことができるでしょう。しかし、現実にはほとんど不可能です。勝ち負けは50%でも、負けが2~3回続くことは頻繁に起こります。相場環境によっては、10回近く負けが連続することもあります。そのような時に資金も増やしていては、とても冷静な判断はできません。トレードの基本は、負けている時は資金を減らし、買っている時に資金を増やすことです。負けた時は、一発で取り戻そうとせずに、コツコツと勝ちを積み重ねましょう。そうして自信を取り戻した時に資金を増やせばいいのです。

マーチンゲールの誘惑に打ち勝つには

マーチンゲール法はなぜいけないのか、どうすれば克服できるのかということをご説明します。

マーチンゲール法の落とし穴

マーチンゲール法は、確かにうまくいけば今までの損失をすべて取り返して収支をプラスにする劇的な方法のように思えます。確かに、当たる確率が2分の1なら何回も外す可能性は低いようにも思えます。

しかし、FXの取引は基本的に一度きりでないことがほとんどです。つまり、損失はまたいつかどこかで出るものであり、マーチンゲール法を利用する回数は多くなります。

回数が多くなると、そのうち「何度やってもうまくいかない」場合が訪れます。そのとき、計り知れない大ダメージを受けることになります。

負けるたびに倍の資金が必要になる

また、最初の1回が少額でやっていた場合ならともかく、「全力」でやっていた場合には、2回目や3回目に必要な資金はそれだけ多くなります。すると、2回目や3回目に失敗するだけで「もう終わり」という事態になりかねません。

このように、マーチンゲール法はあっという間に大金を失う非常にリスキーな方法であり、避けるべきものです。

マーチンゲール法を避けるために

FXは「期待値の投資」といわれることがあります。つまり、勝ちトレードと負けトレードを繰り返しながら最終的には、利益のほうが損失を上回っている、そんなトレードをするのがFXにおける利益の出し方です。

そこで重要なのは、1回のトレードのリスク量を大きくすることではなく、相場分析を通じて利益幅が損失幅よりも広いトレードを心掛けるということです。これができれば、マーチンゲール法のように1回のトレードのリスク量を増やすことなく、トレードを繰り返しているだけでプラスに転換します。

【まとめ】マーチンゲール法で破滅しないために

マーチンゲール法は初心者の方がはまりやすい落とし穴だといわれています。それは、初心者の方は基本的に損失が大きくなりやすいからです。

しかし「それを取り返してやろう」とは思わないことです。発生した損失は、すでに起こったしまったことであり取り返しがつきません。ですので、それを受け入れたうえで初心に返ってトレードできるか、ということがとても重要になります。

元 証券会社勤務|山下耕太郎

利益を出すには、負けを受け入れる姿勢と謙虚に学ぶ気持ちが必要


FXのトレードは、勝率だけが重要ではありません。勝率が40%でも、利益幅が損失額よりも多ければ勝てることができるのです。重要なのは、自分のトレードルールを確立することです。そして、ルールを守り続けなければいけません。負けた時でも冷静さを失わずに、負けを受け入れる姿勢と謙虚に学ぶ気持ちが大事です。市場は常に変化しています。同じ手法で勝ち続けることは、ほぼ不可能です。市場の変化に合わせて、自分の手法も少しずつ改良していく必要があります。トレードを続けるためには、一生学び続けるという姿勢が大切なのです。

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