ガス料金を滞納するリスクと適切な対処法

ガス会社に登録した銀行口座から、毎月決まった日に自動引き落としがかかる支払い方法です。

口座残高さえ不足していなければ、基本的に滞納の心配がありません。

ただし、万が一残高不足で滞納状態に陥ってしまった場合、一般的に未納分の支払いは「ガス会社が指定する口座への入金」によってする必要があります。

ガス料金を滞納すると、どういった対応がとられるのか？例えば、東京ガスにおける滞納時の流れは以下の通りです。

東京ガスの場合、ガス料金の滞納について、公式サイトで以下のように記載しています。

東京ガスの場合、ガス料金の支払期日は検針日（前月利用したガスの料金計算日）から30日後となります。つまり、ガスの供給停止は滞納20日目に発生するのです。

なお、東京ガスだけでなく、一般的に多くのガス会社は「最終的な支払い期限は50日後」と定めています。

こちらは、各地方の代表的なガス会社における「ガス料金滞納時における供給停止までの期間」です。

広島ガスは他社より期間が短くなっていますが、ほとんどのガス会社は50日となっています。

その他のガス会社と契約している場合、個別に期限を調べてみた方がいいですが、基本的に支払期日から1ヶ月以内にガス供給が停止されると考えておきましょう。

ガス料金を滞納すると遅延損害金も発生

ファイナンシャルプランナー｜木谷和美

延滞利息の発生もリスクとなる

料金滞納をすると、延滞利息が発生します。延滞利息は基本的に日割り計算され、支払わないと日々増えていきます。延滞した公共料金は1日も早く支払うことが大事です。金額だけを見ると大した事ないと思えますが、不必要な支払いは家計の無駄となるので避けたいところです。

専門家の方がお伝えしているように、ガス料金を滞納すると、延滞利息が発生します。東京ガスの場合、税抜きガス料金に対して利率0.0274%が日毎に加算されていきます。（参考｜東京ガス）

なお、延滞利率はガス会社によって異なるケースがありますが、下記の通り、各地方の代表的なガス会社は基本的に0.0274%です。

利率そのものが低いので、延滞利息の負担そのものが大きくなり、なおさら支払いが困難になるという事態を心配する必要はないでしょう。

しかし、本来は支払う必要が無かったお金を請求されるということは事実です。

供給停止後もガス料金を滞納し続けていると、場合によって、ガス会社は裁判所に訴えを起こします。

その場合、利用者には裁判所から支払い命令がおこなわれ、所定の期日までに清算しないと財産を差し押さえられる可能性があるのです。

もちろん、訴訟沙汰になることは稀な事態ですが、こういったリスクは無視できるものではありません。

オール電化の家庭でない限り、ほとんどの方が日常的にガスを利用しています。
そのガスが料金滞納により供給停止となると、当然ながら実生活に支障が出てしまうでしょう。

ガスコンロを使用しているなら、ガス供給が停止されている間は、温かい食事を自宅で作ることができません。
電子レンジやホットプレートを利用すればある程度の食生活を送れるでしょうが、不便なことに変わりはないでしょう。

また、「家では料理ができないから」と外食しがちになると、以前より食費が大きくなってしまいかねません。

上記で解説した通り、一般的なガス会社において、請求額が決定してから供給停止になるまでには50日間あります。

供給停止になっている人は、多くの場合で2ヶ月分の料金請求がおこなわれていることでしょう。

こうなると、「50日の期限を過ぎた請求」だけでなく、未納分すべての支払いをしなければならないケースもあります。

ガス料金を滞納し続け、供給停止状態になると、日常生活に支障が出てしまいます。
実際にそういった状況に立たされると、その不便さに驚いてしまうことでしょう。

当たり前に過ごしていた日常生活を維持するためにも、適切な対処を心がける必要があります。

最初にとるべき行動は、ガス会社への電話連絡です。状況にもよりますが、担当者に相談すれば、支払期日や供給停止日を延期してもらえる可能性もあります。

もちろん、これは根本的な解決策ではなく、ガス料金の支払いが免除されるわけではありません。しかし、何もせず長期滞納すればガスを利用できなくなるので、必ず連絡をとるようにしてください。

例えば、物を売って、お金を作るという方法もあります。
自宅を探して、不要になった本やCDなどの「売れるもの」を探してみてください。中古ショップ等に持ちよれば、今回のガス料金程度は用意できるかもしれません。

ただし、中古品はブランド物でもない限り、なかなか高値で買い取ってはもらえません。下取りしてもらった結果、十分なお金にならなかったら、他の対処法を検討する必要があるでしょう。

また、一度売ったものは、簡単に取り戻すことができないケースがあるので、大事なものを手放す際はその点にも注意しておいてください。

日雇いのアルバイトで稼ぐ、という選択肢もあります。即日で給料が支払われる仕事をこなせば、数日中にガス料金の滞納を回避できるでしょう。

ただし、日雇いバイトは必ずしも「即日払い」とは限らないので、すでにガス料金を滞納しており供給停止までに時間が無いという方は、仕事の契約内容に注意してください。

また、非常識なほど高額な報酬を提示している仕事などは、詐欺や危険な案件である可能性もあるので、怪しいアルバイトには手を出さないようにしましょう。

親や友人からお金を借りるというのも、選択肢のひとつです。
必ずしもお金を用意してもらえるとは限りませんが、この方法で解決できるなら、それに越したことはないかもしれません。

もちろん、借りたお金は必ず返す必要があります。お金に関してルーズな対応をすると、人間関係に悪影響がある可能性もあるので、注意してください。