ここがポイント!子供の教育費を貯めるコツ

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ここがポイント!子供の教育費を貯めるコツ
この記事を執筆した専門家

ファイナンシャルプランナー

大野 翠

2級FP技能士宅地建物取引士、幼稚園教諭免許。
芙蓉宅建FPオフィス代表。2011年より国内大手生命保険会社にて約6年勤務。個人向け、法人向け生命保険、損害保険などを取り扱う。その後、2016年に独立系FPとして独立開業。生命保険、損害保険、各種金融商品の勧誘、販売を一切行わない「完全独立系FP」として、一般消費者の金融リテラシー向上をモットーに全国で活動している。主な業務内容は、マネーコンサルティング、執筆、セミナー講師、資格取得対策講師(FP技能士、宅建士)など。2019年5月から毎月2会場で開催している「初心者向けマネー勉強会」は、年間延べ200名の参加者があり、毎回満員御礼。
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この記事の目次

お子さんの教育費を貯める方法にはさまざまあります。学資保険に加入することや、つみたて貯金をするなど、各ご家庭での工夫があるでしょう。

本記事では、教育費を貯めるコツについて、いくつかのポイントをご紹介します。

最大のポイントは計画を立てること

教育費を貯めるための最大のポイントは、しっかりと貯金計画を立てることです。具体的な貯金計画の立て方を、以下ご紹介します。

一般的なデータを把握する

現在のお子さんの年齢を基に、小学校入学、中学入学など節目の年齢までにいくら必要かをリサーチします。

文部科学省が2年おきに調査、公表している「子供の学習費調査(平成30年度)」によると、幼稚園から高校まで全て公立の場合でも約540万円かかります。全て私立に進学した場合は、さらに高額で約1,830万円前後であるという結果です。

【参照】子供の学習費調査(平成30年度)

データを目安に計画を立てる

文部科学省のデータを基に、家庭でどのくらい教育費として預貯金を準備しておけば良いか計画を立てましょう。

将来公立に進学するか、私立に進学するか、まだ小さなお子さんの場合は全く目途が立たない方が多いでしょう。まずはオール公立の場合の教育費を参考に、成長の過程において適宜私立か公立かハッキリした段階で、計画を練り直しても良いでしょう。

教育無償化の動向も要チェック

2020年(令和2年)4月より、幼児教育の無償化、私立高校の実質無償化、高等教育(大学や専門学校)などの無償化について本格的にスタートしました。年収制限など一定の基準が設けられているものの、より広い対象に向けて教育費負担の軽減となるように始まった制度です。

まだ始まったばかりですので、今後の動向はチェックしておきましょう。いずれかの無償化に該当すれば、教育費全体の負担軽減になるだけでなく、家計負担の軽減にもつながります。

実践!教育費を貯めるコツ

一般的なデータをもとに、ある程度将来のためのお金の計画を立てたら、次はどんな方法で貯金していくかという段階です。ただ淡々と計画通りに貯金すればよい、というものでもありません。

いくつかコツがありますので、是非ご参照ください。

複数の貯金方法を併用する

計画を立てる際、満期時期の違う定期預金や、複数人お子さんが居る場合はそれぞれ学資保険に加入するなど、複数の方法を併用することをお勧めします。

教育費を貯める際にオススメの貯金方法はこちらです。

  • 定期預金
  • 学資保険
  • 個人向け国債
  • つみたてNISA

定期預金

定期預金は、決まった期間まで一定金額を預けておく一般的な貯金方法です。教育費以外の預貯金と明確に分けて管理するには最適な方法ですが、金利は0.003~0.005%程度と、ほぼ増えません。ただし、銀行に預けておくことで、安全資産としてしっかり確保でき安心です。

学資保険

学資保険の最大の特徴は「備えながら貯める」という点です。教育費を貯めるには、複数の貯金方法を併用して欲しいとお伝えしましたが、この学資保険は是非取り入れていただきたい方法です。

学資保険特有の特約として「払込免除特約」があります。これは、契約者(一般的には親)に万が一の死亡、高度障害に見舞われた際、その後の保険料は免除されますが、学資保険契約自体は継続し、満期金や節目のお祝い金も受け取ることができます。

個人向け国債

個人向け国債は定期預金の概念と似ていますが、一定期間の元本保証と、償還期間まで引き出さずに保有することで、少し増えて戻ってきます。年率0.05%保証をうたっています。

固定金利3年、5年、変動金利10年の内から選ぶことができ、1万円から購入できるため、教育資金用の預貯金のうち一部を個人向け国債で運用してみることもお勧めです。

つみたてNISA

つみたてNISAは、特に教育資金対策というものではありませんが、資産運用の一環として「増やして貯める」ことを実践したい親御様にはお勧めです。

年間40万円、最長20年間の非課税期間が設定されていますので、例えばお子さんがもうすぐ生まれる場合や、まだ小さなお子さんの場合、20年の非課税機関のうち教育資金対策として必要な期間を、教育資金対策として使うのも良いでしょう。

つみたてNISAで購入できる銘柄は、どれも金融庁が一定基準を満たしたと認定した商品です。長期運用を前提として、手数料が無料、安全にわかりやすい仕組みであるなどの基準があります。

そのため、投資の知識がなくても、つみたてNISA用の銘柄であれば比較的元本を守りながら運用することも可能です。

ジュニアNISAは収束

これまで、お子さんのための資産運用として「ジュニアNISA制度」が発売されていました。しかし制度終了が決定している為、2023年までしか利用できません。

予定通りにいかなくてもOK

計画を立てることは大事です。それを目安に貯金を進めていきますが、そうはいかないのがお子さんにかかる教育費です。

あまり神経質にならず、途中で微調整しながら進めていくくらいの気持ちで良いでしょう。

計画通りにいかなくても焦らない

お子さんにかかる費用には、到底予測がつかない出費もあります。学費以外の郊外活動費や、習い事の月謝の値上げなど、こちらではどうしようもない出費に備えておく必要もあります。

そのような時に、当初の計画通りに貯金がうまくいかない場合もあるでしょう。しかし、焦る必要はありません。

そのために、長期計画を立てているのです。

いつでも軌道修正しよう

お子さんの成長に合わせて、進路を決める時期になったらある程度その後の将来がはっきりしてきます。だいたい中学2年生くらいまでには、進学する高校の方向性も定まる場合が多いです。

例えば、それまで公立進学で貯金をしていたとしても、問題ありません。その時点で計画を練り直し、再度あらたな貯金計画の上で再スタートすれば大丈夫です。

また、先にも書きましたが、高校無償化制度なども設けられているため、将来の教育費に関して過分に心配する必要はありません。

なかなか貯金できない場合

家族が多く、生活費がかさんでなかなか教育費としての貯金ができない場合や、さまざまな理由から「定期的に決まった金額の貯金ができない」ご家庭もあるでしょう。

そのような場合でも、お子さんのためにできることはあります。

児童手当をフル活用しよう

お子さんが0歳から15歳までの間、児童手当をもらうことができます。これらを全て貯金した場合、総額はお子さん一人あたり200万円前後となります。お子さんが複数人いる等の理由で、なかなか家計から教育費として貯金できない場合は、児童手当をフル活用しましょう。

せめて児童手当には手を付けず、お子さんのための費用として貯金または学資保険の掛け金に充てるなどしておくと、将来必ず生きたお金となります。

一時的な借入制度の利用

世帯主が病気で働けない、勤務先の倒産や閉鎖などで急に収入が途絶するなど、やむを得ない事情で収入がなくなった場合、お住まいの地域の社会福祉協議会にて、教育資金の借入を相談することができます。

正式には「生活福祉資金」といいますが、生活困窮時の一時的な借入相談先として検討するのも良いでしょう。

各種奨学金の検討

各種奨学金の借入を検討するのもお勧めです。よく知られているのは「日本学生支援機構」の奨学金です。有利子と無利子があり、それぞれ審査があります。他にも、住んでいる地域の都道府県や行政単位でも奨学金制度を設けているところもあります。

民間の教育ローンの借入を検討する前に、一度これらの公的機関がおこなっている奨学金制度を検討してみましょう。

教育費を貯めるコツ・まとめ

お子さんの将来のために、できるだけ多くの資金を準備してあげたい親御様がほとんどでしょう。より多く備えるためには、本記事で紹介したようなちょっとしたコツが必要です。

是非参考にしていただき、お子さんの将来の夢をかなえるお手伝いになれば幸いです。

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