国民年金は優先順位1位~いざという時の障害基礎年金~

この記事を執筆した専門家

ファイナンシャルプランナー

高木俊克

2級ファイナンシャル・プランニング技能士、証券外務員1種商品外務員、内部管理責任者、商品アナリスト。
京都府出身 近畿大学卒。投資顧問会社に入社 証券、不動産の運用を担当する。不動産賃貸事業を始めるバブル崩壊後外資系金融総合会社に転職 証券 商品の運用を担当する。29年間在職後2018年退社。ファイナンシャル・プランナーとして独立。就農を計画している。
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この記事の目次

  1. 国民年金が支払われなくなるということはない
  2. 遺族給付金
  3. 保険料納付要件
  4. 障害給付
  5. 障害基礎年金
  6. まとめ

国民年金が支払われなくなるということはない

国民年金事業の運営は日本年金機構に委任・委託されていますが、責任者は厚生労働大臣で政府が管掌するとされています。つまり政府の権限によって支配し監督するということです。

今日の民主主義は”パンとサーカス”によって運用されています。選挙に勝つために政治家はどうしても国民の要望にこたえなければならない、そうでなければ選挙で落とされてしまうからです。

どの政党が政権を取ったとしても、年金の支給は国民が拒否しない程度は支払われると考える方が現実的でしょう。

現在でも実際に年金給付額の半分は税金で賄われています(平成21年3月までは3分の1)。

現在59歳の方は73才7か月以上で掛け得です!

所得額等の条件によっては保険料の納付が免除されるシステムがあります。免除額は4分の1、半額、4分の3とあり、1か月単位で免除されます。

例えば、来年60歳になる昭和36年4月以降生まれの男性が老齢基礎年金額を65歳から給付されるとすると、令和2年度の年金額781,700円(年額)のうちの平成21年3月までは1/3、以降は1/2が税金部分となり、計算すると84,683円+175,880円=260,563円となります。

つまり年金支給額781,700円のうち260,563円は税金で税金で支払われているということです。

この男性が65歳以降年額781,700円を受け取るために今までいくら支払ったのか計算してみると、令和3年までに6743,280円支払うことになります。
【参照】国民年金保険料の変遷

生涯674万円を支払い年額78万円ずつ支給されるとすると

674万円÷78万円=8.64年

65才+8年7か月=73才7か月以上長生きすると、この保険は掛けて良かったということになります。

平成16年度制度改正で決められた保険料

平成16年度の制度改正で、国民保険料は17,000円に名目賃金変動率をかけることになりました。つまり、17,000円を基本として物価と賃金の変動に合わせて計算することになりました。

仮に物価変動も賃金も変動しないとすると

17,000円×12か月×40年=816万円
816万円÷78万1,700円=10.44年

65才+10年5か月=75才5か月以上長生きすると、国民年金をかけて貯勝ったということになります。

現在の平均寿命は男女ともに80歳を超えており長生きリスクとも呼ばれています。このリスクを乗り越えるには国民年金なしには考えられません。会社員の方は厚生年金でさらに2階建ての保障となります。

更に見逃せないのが、次に示す遺族年金と障害年金です。

遺族給付金

年金または年金受給権者が死亡したとき、死亡当時に生計維持関係がある一定の要件を満たす遺族に遺族年金が支払われます。

受給要件

  • 子のある配偶者、または子
  • 次の1、2、3、4のいずれかに該当する
  1. 1.被保険者(国民保険をかけていた人)が死亡した
  2. 2.被保険者であった人がの本国内に住所を有し、かつ、60才以上65歳未満で死亡した
  3. 3.老齢基礎年金の受給者が死亡した
  4. 4.老齢基礎年金の受給資格期間を満たしている人が死亡した

※上記に該当する場合にあっては、死亡の前日における次の保険料納付要件を満たしていること。

保険料納付要件

  • 死亡日の前日において、死亡の属する月の前々月までに被保険者期間がある時は、原則として、当該被保険者期間にかかる保険料納付済み期間と保険料免除期間とを合算した期間が当該被保険者期間の3分の2以上あること
  • 死亡日が令和8年4月1日前にある場合は、死亡日の前日において、死亡日の属する月の前々月までの1年間のうち保険料納付済み期間及び保険料免除期間以外の被保険者期間(滞納機関)がなければ保険料納付要件を満たしている事とする。ただし、死亡日において65歳以上の人には適用されない

つまり、国民年金を普通に納付し続けていれば、子のある配偶者、または子に対して遺族年金が支払われるということです。

遺族年金給付額

  • 781,700円
  • 子の加算額 第一子・第二子は224,900円
  • 第三子以降1人につき 224,900円

国民年金には生命保険の要素もあるということです。

障害給付

病気やけがで障害になった時、一定の要件を満たせば、障害の程度に応じて年金や一時金が支給されます。

用語の定義

  • 初診日:病気や傷病について、初めて医者の診断を受けた日のこと(65歳以降に初診日があっても障害年金の適用はありません)
  • 治る:当該傷病に関してその症状が固定化し、これ以上治療しても効果が期待できない状態のこと
  • 障害認定日:初診日から1年6か月以内で傷病が治った日の事。治らない場合は、初診日から1年6か月経過した日のこと
  • 障害等級 1級:日常生活にも他人の介護を必要とする程度 2級:日常生活に著しい制限を受ける程度 3級:労働するのが著しく困難で制限される状態

保険料納付要件

初診日のある月の前々月までに被保険者期間がある場合、障害年金を受給するために満たすべき保険料納付については次の通りです。

  • 初診日の前日について、初診日の属する月の前々月までに被保険者期間がある時は。原則として、被保険者期間にかかる保険料納付済み期間と保険料免除期間とを合算した期間が分の2以上あること
  • 初診日が令和8年4月1日前にある場合は、死亡日の前日において、死亡日の属する月の前々月までの1年間のうち保険料納付済み期間及び保険料免除期間以外の被保険者期間(滞納機関)がなければ保険料納付要件を満たしていることとする。ただし、死亡日において65歳以上の人には適用されない

障害基礎年金

病気やけがで障害になった時(業務上外、通勤途上は問いません)、国民年金では、その障害の程度が1級または2級に該当する場合に、1級または2級の障害基礎年金が支払われます。

受給要件

障害の原因となった病気やけがの初診日が次の1または2のいずれかに該当する場合。

  1. 国民年金の被保険者であること
  2. 国民年金の被保険者であった人で、60才以上65歳以上での本国内に居住していること

障害認定日において、障害等級の1級または2級の状態にあること。

障害基礎年金の年金額

  • 1級 781,700円×1.25=977,125円
  • 2級 781,700円

子の加算額

障害基礎年金の受給権を得た時に、生計維持関係にある子がいた場合には、子の加算額が加算されます(年金受給後に生まれた場合も加算されます)。

子とは18才到達年度の末日(3月31日)までにある子、または障害等級1級または2級の20未満の子が該当します。

失権

  • 受給権者が死亡したとき
  • 障害の程度が軽くなり障害等1級または2級に該当しなくなった場合に支給停止となります
  • 3級にも該当しなくなって65歳に到達した場合は失権となります

まとめ

これだけの保証を民間の保険会社で受けることは不可能です。

ゼロ金利の世の中で、リスクのないリターンがゼロということですから保険会社も年金には手を出しにくい状態です。

多くの投資信託や海外投資の積み立て方式で、いわば顧客がリスクを取って年金を積み上げていく(積み上がらない場合もある)ことで民間の年金は成り立っています。

支払がきつくなったとしても、保険の営業マンに脅されたとしても、国民年金だけは納付しておくよう子供たちにも伝えていくべきだと思います。

また、同様に20~30代の若い世代の方も年金の現状を理解しておく必要があります。
これについては「20代、30代は年金をもらえない?万が一な時に備えて今からできる対策は?│Insurance Luv」というメディアで紹介されていますので参考にしてみてください。

マスコミの「年金は払ってももらえない」という間違った記事に惑わされないようにしましょう。

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