自然災害に遭遇した時のお金の話
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ファイナンシャルプランナー
FP1-オフイス21 代表(2003年10月1日創業)
夢(プランの提案)の実現へ専門家パートナーと共に16年間「相談・サポート」をしている。金融・財務などの法人のコンサルテイングも行う。日経セミナー・パナソニックなどでの講演の他。金融機関での研修・原稿(執筆・監修)など多数。執筆テーマ「年金・税金・資産運用・住宅ローン・生命保険」他多岐にわたる。FM「和歌山・湯浅マザーシップ・守口ハナコ・貝塚」TV和歌山「経済マガジン」などにゲスト出演。
被災直後のお金のお話
準備していたものを持ち出せずに、適当にかき集めて持ち出したなどよくある話です。つまり、日頃から心がけて準備できればベストです。
できれば準備したい手持ちのお金
大地震でも数日で預貯金は通帳やカード・印鑑がない場合でも、本人確認書類があれば払い戻しは可能です。つまり、現金の手持ちは3万円~10万円以内(千円札・公衆電話用の10円玉含む)で間に合います。
口座引き去り中のお金には注意
ただし、預貯金よりの引落の料金は要注意です。公共料金には支払い猶予や減免がある場合もありますが、手続きは必要です。また、住宅ローンや消費者ローン・奨学金・事業融資・クレジットカードなどは取引各社に確認が必要です。
これは必要:罹災証明書の取得
まず、被災した場合にはすみやかに罹災証明(全壊・半壊・他)を取っておきましょう。保険金だけでなく、給付金の受け取りや税金の減免、公営住宅入居、住宅や事業の融資、預金通帳の再発行などに有効です。
できれば、マイナンバーカードは携帯しておきましょう。これからの時代、手続き(罹災証明書の発行など)上、マイナンバーカードが役に立つからです。
災害が一段落すると必要になるお金のお話-Ⅰ
被災後の通勤・通学・送迎手段が気になるところです。自宅の復旧見込み、もしくは仮設住宅入居見込みなど衣食住の目途が立つとなおさらお金が必要です。
自宅の復旧=住める状態
住宅が入居可能となり住める見込みの場合でも家屋の修繕費用(借家の場合は大家さん)や家財の補修費用が掛かります。これは、電気・ガス・水道などのライフラインの目途が立てばこそのお話です。
自宅生活復旧のためのお金
仮に避難所生活をせずすぐにでもライフラインが正常稼働した場合、考えたいのが家屋の補修費用です。全壊や半壊は別としても準備しておきたい補修費用としては水回り(優先順位)や内装(部屋数分)・外装(生活できる程度)だけでも各100万円単位のお金が見込まれます。
自助努力の範囲
要は最低限ここだけは直したいところから手をつけましょう。水回り(キッチン・お風呂・トイレ・洗面所)、雨漏り(屋根・壁)、セキュリテイ(玄関)など自分でできそうでない箇所は業者さんに依頼しましょう。また、寝室、リビング・ダイニングなど分割してフロアがあれば、ここのフローリングぐらいは「自分で直せる」「応急措置で安く(例:しばらくはキッチンマットで代替)」なども検討しましょう。
優先順位の検討
また、使用不能の車やバイク・自転車、そして家電や家具の買替費用についても、相当のお金が必要です。通常の交通機関を利用できないなど通勤・通学手段の重要度が高くなります。これらを含め総合的に優先順位を決めて買い換えましょう。
災害が一段落すると必要になるお金のお話-Ⅱ
新たな居住場所への転居費用は少なからず考えておかなければなりません。
自宅倒壊=住めない状態
住宅が住める状態でなければ避難所生活が始まります。仮設トイレの利用に始まり、仮設住宅等に入居するまでは共同生活です。他にも家族の事情で車内生活を選択する方もあるでしょう。
家計の引き締め
今、家族に何が必要かを考え節約しましょう。水(特に飲料水)や食料の確保は必需です。どちらにしても、基本的な生活費をもっと切り詰めなければならない非常時の選択が待っています。
住み方の選択にかかるお金
住宅の再購入・仮設住宅・社宅・公団や民間住宅への居住を選択、他にも親類や知り合いの家に転居をするにも相応の費用は必要です。
選択した住宅への入居後のお金のお話
入居後の生活には各ご家庭の個別の事情も左右します。
新しい住居での生活、例:仮設住宅入居とお金
そして、やっと入居した仮設住宅の生活にはまず石鹸(今だと消毒液も)やスリッパが必要です。こうした少額でも生活必需費用が積もり積もると思わぬ負担となります。しかも、調理器具や冷蔵庫などの電化製品の購入も待っています。また、仮設住宅も入居の期限があり、いずれは再びの転居が待っています。
支払い猶予や免除で節約
そこで、これまで毎月必要だった基本生活費はもちろんのこと、預貯金等で支払らっていた料金も支払い猶予や免除を受けて可能な限り節約しましょう。
義援金等の給付では間に合わない
被災後の生活費等が貯蓄や収入等でカーバーできなければ借入も検討しましょう。義援金等の給付金が後日は入れば返済に回すことも可能です。つまり、すぐに手元には入りません。こんな時にはいつでも引き出せるカードローンがお役に立ちます。
被災した時の自己防衛:保険金のお話
保険証券はどこへ行ったのかわからない、持ち出しできなかったケースもあるでしょう。せっかく加入していた保険を無駄にはしたくありません。
損害保険
保険証券等の消失により契約が確認できない場合はこちらへ紹介が可能です。
『自然災害損保契約紹介センター』(社団法人 日本損害保険協会内)
火災保険
風災や水災、地震などの被害にあわれた場合早急に補償範囲を確認しましょう。(例:風災被害は20万円超の場合など相当な額が補償されるケースもありますので見積もりを取り確認しましょう。)
地震保険
地震の場合、地震保険への加入は不可欠です。火災保険の場合は全焼しても保険金額の5%程度(上限300万円)が支払われるだけですが、それでも必ず確認しましょう。
傷害保険
傷害保険は請求期限がありますので発生後すみやかに保険会社に事故届を提出し、2年以内に請求しましょう。
生命保険
生命保険証券等の消失により契約が確認できない場合はこちらへ紹介が可能です。
『災害地域生保契約紹介センター』(社団法人 生命保険協会内)
被災したら利用したい社会保障のお話
特定非常災害に指定されると運転免許証の更新など各種期限の延長も可能となります。また、他にも国が設立した法テラスでは相談(震災法律援助)が可能です。
もらえるお金
日本赤十字社の義援金
義援金は全国各地よりの支援期限終了後に配分となります。被災者からの申請に基づき、各市町村より届けられます。
災害弔慰金等法(内閣府 防災情報のページ内)
災害弔慰金/災害援護資金などがあります。(例:東北震災・・厚生労働省内「給付・貸付」は各市町村)
失業給付
被災した場合、失業保険の特例などはハローワークへ相談しましょう。
借入できるお金
住宅補修費/災害援護費
大きな災害の場合次のサイト内で該当しないか確認しましょう。
社団法人 全国社会福祉協議会
事業資金
日本政策金融公庫(災害復旧貸付)や信用保証協会(災害保証)などへ相談できます。
まとめ
災害に遭遇した時には、身の安全が第一であることは言うまでもありません。ただし、最終的には心のケアが最重要とも言われています。
今回は遭遇~復旧までの過程に関わるお金をテーマにしました。コロナだけでなく自然災害が多発する今日、自らが被災した時の対応の参考になれば幸いです。また、万一に備えてタイムリーに利用できるカードローンなどの準備をされてはいかがでしょう。