投資に向き合う│投資のリスクやノウハウを解説

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この記事を執筆した専門家

ファイナンシャルプランナー

手塚英雄

1級ファイナンシャルプランニング技能士CFP認定者 DCプランナー(企業年金)証券外務員
大学卒業後メーカーに10年間勤務後起業する。金融資産、不動産資産に投資しながら資格を取得する。FP資格取得講座を主催し、FP普及に尽力する。また地元新聞に14年に渡りFPコラムを執筆する。個別相談は人の心理的側面を考慮しながら行われるので、分かりやすいと好評である。
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 老後資金2,000万円不足や人生100年と言われれば、全く他人事と聞き流せる人は少ないでしょう。今手元にあるお金を銀行に預けておいても殖えることはありません。だからといって、いきなりお金を投資に回せば損をするかもしれない。

 将来の資金不足の心配と今あるお金の損失の不安を比べれば、今あるお金の損失回避が優先されるでしょう。直近の出来事のほうが優先順位は高くなります。よって投資は、そのうち必要と感じながらも直近の不安からはじめの一歩がなかなか踏み出せません。

 すでに投資を行っている人はよほど勇気がある人、たくさんお金を持っている人、投資をゲームとして楽しんでいる人と思われがちです。自分がやらないから投資を行う人を真面目な仕事をしないで金儲けをしようとする不心得者と思いがちです。

 しかし楽してお金を儲けている話を聞けば、どこか羨ましく思えてしまう。投資を学校で教えることはなく、お金は真面目に働いた結果得られるもので、お金を目的に働くのではないと教えられてきました。

 投資に対して偏った先入観があり、金儲けの手段として捉えられてきました。そこで投資にきちんと向き合ってみましょう。

リスクのマイナス側面に注目

投資未経験者に「何故投資をしないのですか」と尋ねると、余計なお世話といわれながらも「損をするのが嫌だから」との答えが返ってきます。投資は得をすることもあれば損をすることも双方あります。そして未経験者が注目するのは、マイナスの方ばかりです。

日本の株式市場ではバブル崩壊、ブラックマンデー、リーマンショック等過去の相場下落時が印象深く記憶されます。下落する前には上昇した相場があったにもかかわらず、下落時ばかりがいつまでも記憶に残ります。

このマイナス側面に注目し記憶にとどめる傾向は、人間の動物としての本能によるものと思われます。リスクにはプラスとマイナスの両面がありますが、人が敏感に反応するのはマイナス側面ばかりです。マイナス側面は危険と同一で、放っておいたら即、命の危険につながります。

微かな音や物の動きが身に及ぶ危険かどうか、認識する前に逃走や回避、闘争モードに入ります。じっくり見極めていれば、動物社会ではその間にやられてしまいます。

動物には種の保存システムが備わっているので、危険察知は瞬間的行動を促すためで本能的であります。この種の保存システムが最も発達したおかげで人間が地球上で繁栄しています。

現在人は動物としての身の危険察知はほとんど不要ですが、動物として組み込まれた本能が自動的に作動します。

本来リスクにはプラスとマイナスがあり、マイナスのほうがプラスより3倍の威力で受け止められるといわれています。よってプラスマイナス10%の変動を伴う投資には関心を示しません。マイナス10%に対してプラスが30%あれば、初めて関心を示し投資をしようかと考えるでしょう。

論理的に理解していても行動する際は本能が邪魔をして、マイナスが発生するかもしれない行動はなかなか取れないものです。人の行動は論理より本能が常に優先されます。

一括投資はギャンブルと相似

投資というと、まとまった金額を一度に投ずるイメージがあります。まとまったお金を持っているのはお金持ちであり、投資できるのはお金持ちしかできないと思われています。

実はまとまったお金の一括投資は精神的に負担が大きく後悔を招き易いのです。投資の際は対象物が上昇か下落の50対50であるので、上昇期待半分と下落不安半分になります。そして投資をしたら期待と不安を抱いていつもビクビクした状態が続きます。

売却の際は必ずといっていいほど後悔が伴います。売却後相場が上昇したら、もう少し待っていれば良かったと思い後悔します。

一方相場がジリジリと下がっていけば、今売却すれば損が確定します。損の確定を嫌がれば益々下がり、やがて相場を見ようともしなくなります。大きな損失の下で売却すれば二度と投資には手を出すまいと誓うかもしれません。投資の格言に「買いは易し、売りは難し」とあります。

投資で儲けるコツは「安く買って、高く売る」ことです。一括投資は投資のタイミングに左右されることが多く、安値で買って高値で売ることはプロでも難しいといわれています。まして投資のたびに高値安値を見極めるのは神業になります。

実際に相場の底は経済が破綻するのではないかと思われている状態です。多くの人はこのタイミングで投資するのはドブにお金を捨てるような感覚でしょう。普通の人ならば絶対と言っていいほど取らない行動です。実はこの時期に投資できればいつかは大きな果実を収穫することができます。

一方、売却時期は多くの人が投資に参加し始め、まだまだいける、この時期に投資をしないなんて考えられないと思われる時期です。誰もが投資をするのでみんなと同じ行動をとるから安心して行動できます。一般にこのような時期は相場の天井が近く、天井を過ぎれば一気に下落に転じてしまいます。

変動する相場で儲けるには多くの人と同じ行動をとっていては勝てません。多くの人と異なる行動をしなければなりませんが、これには相当の勇気が必要になります。天邪鬼となって相場に向かわなければなりません。

また、まとまった金額の一括投資はギャンブルと似ていて、お金を殖やすというよりは投じたお金でワクワク、ドキドキを楽しむ行為のようです。自分の運や勘を頼りに一か八かの賭けにお金を投ずる。ギャンブルは高揚する気分を楽しむので本来損得の結果はどうでも良いはずです。

世の中にはギャンブル(投機)と投資が同一に思われているところがあり、投資家は不心得物扱いされがちです。真面目に汗をかいて稼いだお金は尊く、不労所得は卑しいと思われています。そんなメンタル効果や誤解から投資がいつまで経っても広まらないのでしょう。

投資より投機の方が楽しい

投機やギャンブルは、獲得できる利益より運試しに賭けて当たるか外れるかワクワク、ドキドキしながら楽しむゲームです。競馬、競輪、パチンコなど元が取れるはずがないと分かっていても、運試しに興奮した楽しい時間が過ごせます。

運試しには勘や経験、風水、迷信、語呂合わせなど、ほとんど科学的根拠のないところで決断が下されます。

例えば宝くじの期待値は50%以下といわれていて、平均すれば10,000円支出し5,000円以下しか戻らない。それでも自分は今運が良いので3億円当たると都合よく解釈します。外れたとしても今は期待したほどの運がなかった、当たると思い楽しめたからそれで良いと諦められるのです。

この快感は癖になり依存症に発展することもあります。ニコチン、アルコール、ドラッグ、セックスなど感覚的な衝動が伴う依存症から、仕事をしていたらいつの間にか夕方になっていたり、スポーツでもゾーンに入る状態は夢中になっている状態です。

快感、充実、満足、幸福感は理屈ではなく本能で感じます。人間の中の動物的な分野で受け止めます。

一方投資は少しでも儲けるために資金を投じます。世の中の変動するものにお金を投じるので、増えることもあれば減ることもあります。お金を投じている間は、減少するのではないかと常に不安を感じています。

人間は本能的に危険に対して敏感だから、損失が発生してくれば落ち着きを失い、さらに損失が自分の想定外になればパニックに陥ります。それでもやがて大きく成長することを信じて、現状の苦しさに耐え忍びます。

このように投資には忍耐と辛抱が長期に渡り求められるので、投機のような短期的な楽しさはありません。

しかし多くの投資家はまとまったお金を一時的に投じたり、他から借りてまでお金を市場に投じています。自分の経験や勘を頼りに勝った負けたを繰り返す姿は、投資というより限りなく投機やギャンブルに近いと言えます。

投資は積立

これからはAIとフィンテックの時代だから関連銘柄にまとめて資金をつぎ込もうとする姿は、どこかルーレットに賭ける姿と似ています。一括投資は投資した時点より上昇すれば利益が得られ、下落すれば損失が発生します。投資した時点からの高低が収益に直接影響を及ぼします。常に底で投資するタイミングを計ることは神業に近いでしょう。

つまり安く買って高く売ることは難しくても、安いときに大量に購入し高くなったら売却することはさほど難しくありません。この方法を「ドルコスト平均法」といい毎回定額を変動する市場に資金を投じます。

相場が高いときは少量しか購入できませんが、相場が下落してくれば大量購入できます。相場の高低にかかわらず、人の感情をはさまず、自動的に定額で買付を行います。その結果、平均購入単価は下落時に大量購入しているので、毎回定口購入より低くなります。

この方法は相場が上昇すれば購入量は少ないですが、保有している資産価値が上昇します。精神的に少量購入はマイナス、資産上昇はプラスに働き、相場が下落すれば購入量は多くなり、保有している資産価値が下落します。精神的に大量購入はプラス、資産下落はマイナスに働きます。

人の感覚や先入観は精神的に変化しやすいので、自動的に購入を継続します。定期定額購入の投資方法は初心者向けといわれますが、投資として合理的だけでなく人の精神的な揺らぎを抑えるにも有効な方法と思われます。

ドルコスト平均法では相場価格が下落を継続中であれば、資産は投資元本より減額しますが、相場価格がわずかに上昇すれば資産は投資元本を上回る傾向があります。これは下落中に資産口数を増やしているので、わずかな上昇でも資産価値は大きく上昇します。

売却のタイミングは資金が必要な時に実行する。これまでの資産運用は使う目的があり行ってきた訳ですから、現金化して使ってはじめて目的が達成されます。

それでも売却した途端に価格が上昇すれば、もう少し待てば良かったと後悔が生じます。売却したら価格が急激に下落したら鼻が高いでしょうが、なかなか思うようにはいかないものです。

それでは買い付けを分散投資したように売却も分散売却すれば、その後の価格変動に心揺れることは少なくなります。人には心が備わっていますので、自分の行動を顧みて一喜一憂するのです。精神的揺れを抑えるためにも時間をかけて行動することは有効と思われます。

投資に向き合う

投資で儲けるには、安く買って高く売れれば儲かります。誰もが知っていることですが、人には本能がありますので相場が下がっていればさらに下がるだろうと想像し、相場が上がっていればさらに上がるだろうと想像します。結局安く買って高く売ることは困難になります。

そこで一括売買を辞め売買するタイミングを分散させます。最安値の購入や最高値の売却はできませんが、売買時期を逸したストレスを感じることはありません。ストレスがなければ合理的な行動がとりやすいでしょう。これが時間分散の狙いです。時間分散は購入時だけではなく売却時にも当てはまります。

どんなに投資経験が長くても人の本能は変わりませんので、投資は売買を継続して行うのが良いでしょう。

投資をすればするほど損をするのであれば、やがて投資に参加する人はいなくなります。一時的に儲かるのではなく継続して儲からなければなりません。

投機やギャンブルは参加者が投じた資金を管理運営する元締めがあらかじめ差し引いた残りを参加者に分配します。よって投じられた資金以上に儲かることのないゼロサムゲームが行われます。

ところが投資はどうでしょう。景気が良くなれば株価は全体的に上昇し、時代をリードする銘柄は何倍、何十倍にも上昇することがあります。誰かが勝って誰かが負ける構成はありません。

投資の売買するタイミングを分散したように投資する銘柄も分散します。株式であれば国内の銘柄は聞き馴染みがありある程度の投資判断が付きます。ところがIT業界をリードする銘柄は国内にはありません。

また国内の人口は減少していますが海外では人口増加、GDP拡大が行われています。投資対象を国内に限らず海外にも目を向けたいです。

資本主義の取引は100円で仕入れたものに付加価値をつけて130円で販売します。基本的に80円で販売することはありません。全ての取引業者がこのように拡大再生産に準じて事業を行います。企業は拡大や成長がなければ存在できません。

景気には小さな波大きな波がありますが、世界のGDPを見れば成長し続けます。投資はこの波に乗ろうとしています。勝ち負けや利回りを論じるより自分の人生と重ねてみれば異なる趣が感じられるでしょう。

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