ビジネスローンとは?経営者や個人事業主が事業性資金を借りる方法
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貸金業務取扱主任者
地方銀行に8年勤務し、住宅ローン・カードローン・フリーローンなど個人ローンの他、事業性融資・創業融資など幅広い業務を担当。貸金業務取扱主任者の資格を有する、100件あまりのフリーローン、住宅ローン数十件、その他に投資信託・個人年金・国債販売も取り扱った金融商品のプロ。
この記事はこんな人向け |
- 事業資金が必要だ
- 会社として資金調達したい
- お店や従業員を守りたい!
ビジネスローンはその名のとおり、法人、あるいは事業者向けのローンです。銀行、ノンバンク、消費者金融、信販会社やリース会社など幅広い業者が提供しています。
個人向けではないために一般ユーザーの人にはなじみが薄いかもしれませんが、会社経営者、事業者にはよく利用されているマネープランです。
「ビジネスローンの審査は甘い」という噂は、ネット上で多く見受けられますが、果たしてそれは本当なのでしょうか。そして、本当に借りやすいビジネスローンはどこのサービスなのでしょうか。
銀行プロパー融資は「審査厳しい」と言われている
まず法人向け融資と聞けば、銀行のプロパー融資を思い浮かべる人が多いでしょう。
こちらは取引がない一見さんや、業暦が浅い会社、あるいは赤字の個人事業主などに対しては相手にしてくれないほどの敷居が高いのも事実です。
プロパー融資と保証付き融資
銀行の事業資金融資の中にも種類があります。それがプロパー融資と、信用保証協会の保証付融資の二つです。
前者のプロパー融資は、銀行との直接交渉で事業資金を借入ることを言います。一般的な銀行融資といえば、こちらを想像するかもしれません。
後者は、各都道府県の信用保証協会が保証人になって、銀行に融資を依頼するというものです。こちらは銀行内では「マル保」案件と呼ばれており、審査は比較的に「甘い」といわれていた時代もありました。
審査期間は1~2ヶ月
プロパー融資の厳しさは、審査機関を見てもわかるでしょう。通常の場合で1~2ヶ月は普通に待たされます。
審査にあたっては、会社の隅々まで見られます。大きく分けて次の2つになるでしょう。
- 企業の実態把握
- 事業案件の把握
その元となる資料がすべて正しければまだいいのですが、粉飾をしている企業も実はあります。審査とはどんなに慎重に行っても、わからないこともあるのです。
プロパー融資のメリット&デメリット
審査が厳しいプロパー融資ですが、それだけメリットが大きいからです。では、メリット&デメリットについて見ていきましょう。
メリット |
- 融資の上限額がない
- 金利が低め
- 取引実績になる
- 保証料が掛からない
デメリット |
- 審査が厳しい
- 時間がかかる
場合によってはビジネスローンへ
事業計画書の提出やプレゼンを課せられる可能性があるプロパー融資と違い、ビジネスローンの審査は返済能力があればある程度大丈夫です。
ややこしい手続きを取りたくない、時間がない。正直、事業計画書の作成も手間だ…。
そういった人は、まずビジネスローンの利用を検討した方がいいかもしれません。
銀行にもビジネスローンはある
実は銀行にも他の融資手段の一つとして、ビジネスローンがあります。
こちらは知る人ぞ知るローンかもしれませんが、プロパー融資とはどのように違うのでしょうか。
三菱UFJ銀行ビジネスローン「融活力」
まず、日本を代表するメガバンクの三菱UFJ銀行が提供しているのビジネスローン、「融活力」を具体例として見てみましょう。
項目 | 詳細 |
---|---|
上限金額 | 5000万円 |
実質年率 | 2.35%~9.00% |
返済期間 | 最大3年 |
保証人 | 実質的に代表者が保証人 |
担保 | 無設定(場合によっては設定) |
提出書類 | 2年以上で確定した決算書2期分 |
※口座は必要ありませんが融資決定後には口座が必要です。
5000万円という上限額は魅力ですし、金利も1ケタですので悪くはありません。さすがは日本を代表するメガバンクといったところでしょう。
しかし、手続きはかなり面倒と言わざるを得ません。代表者本人が窓口に書類を持って出向くことはもちろん、結果が出るまでには数日~数週間がかかります。
制度融資は審査が甘いのか
銀行の融資以外にも、地方自治体や、国金(旧・日本政策信用金庫)のような公的資金を原資として提供されている融資を「制度融資」と言います。
こちらはメガバンクなどとは違って、個人事業主も対象になる上に金利も低いために、非常に多くの事業主が融資の申込をしています。
ただし、書類持参、面談などそれ相応の手間は覚悟しなければいけません。国金にいたっては、事業の自己資金は半分以上は自己資金でなければ不利になるなど、かなり厳しい面があります。
「審査が甘い」は正しくない
ここまで銀行プロパー融資、信用保証協会の保証付き融資、銀行ビジネスローン、制度融資の4つの説明をしてきました。
この中に「審査甘い」というものはなかったはずです。審査に通った企業からすれば「審査甘い」と感じるだけで、ほとんど体感的な話といえるでしょう。
なるべく早く借りたいならビジネスローン
ここまで紹介してきた通り、銀行絡みのビジネスローンについては「審査が厳しい」のが常識になっています。
では、「審査が甘い」とまでは行かずとも、「借りやすいビジネスローン」というものは存在するのでしょうか。
審査基準は金利を参考にする
審査の甘い・厳しいを見る判断材料は、やはり金利を見ることです。
金利が高ければ「審査甘い」、金利が低ければ「審査厳しい」という図式です。まさに金融界における万物の法則です。
しかし、いずれの融資であっても、金融機関はリスクを背負うことになります。申込すれば誰でも借入が可能などという「甘い噂」は、まさに噂にしか過ぎません。
【注目】経営者なら知っておきたい資金の調達先
- 事業のためにもなるべく早くお金を借りたい
- 運転資金もない、従業員への支払いも厳しい
- お金を何とかしないと、会社をたたむしかない…
「運転資金もない、従業員への支払いも厳しい」
「お金を何とかしないと、会社をたたむしかない・・・」*
そんなピンチを迎えた場合は、絶対にお金を借りる必要があります。銀行は審査も厳しいうえに時間がかかるので、正直あまり得策ではありません。
こうした場合はノンバンクのビジネスローンも視野に入れて検討しましょう。
事業者向けビジネスローン
スモールビジネスローン
【まとめ】ビジネスローンの審査は甘くない
ここまで「ビジネスローンの審査は甘いのか」という噂について検証してきました。
金利が低いものと高いものを比べると、審査の厳しさと甘さを感じるというだけのことではないでしょうか。もちろん、実際に審査がないような激甘なものもありますが、それは利用してはいけないような例外です。
要はご自身の事業規模、あるいはいつもまでにどれだけの金額が必要なのか、それらの適切なレベルのビジネスローンを見極めてから、申込を検討してみてください。
マネット編集担当/キャッシングガイド
奥山 裕基
ビジネスローンの審査は個人融資と異なる審査基準があるため、審査に厳しい傾向があります。また、申込先によっては事業計画書の提出も必要です。融資希望の金額が大きくなるほど、審査には通りにくくなる点を抑えておきましょう。銀行の融資も含めて複数の選択肢を持っておくことが重要です。
貸金業務取扱主任者|手塚大輔
ビジネスローンの方が審査は早い
銀行のビジネスローンは、金利、保証会社、融資限度額、借入期間などがあらかじめ決まったパッケージ商品です。 このような商品は、カードローンのように保証会社の保証さえつけば融資を実行します。しかし、プロパーローンの場合には保証会社がつかないため貸し倒れのリスクは全て銀行が負います。このため、銀行は慎重に審査を行います。 保証会社の審査可決=審査通過になるビジネスローンの方が審査が早くなります。