電気代を滞納する3つのリスクと払えない際の対処法
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マネット編集担当／キャッシングガイド
奥山 裕基
FP資格を有し、カードローン・商品者金融および貸金業に関する豊富な知識を持つ編集者。関連法規（貸金業法・金融商品取引法等）の理解を深めつつ、多数のローン経験者へのインタビューや金融機関勤務経験者へのヒアリングをもとにリアルな情報収集を怠らず、自身も当サイトにおいて1,000本を超える記事を執筆。生活に欠かせない「お金」だからこそ最適な意思決定を支援したいという理念のもとに情報発信を行っている。
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「出費が多すぎて電気代が払えない！」
急な冠婚葬祭や病気など、さまざまな理由で電気代が払えない人は少なくないでしょう。しかし、電力会社に連絡せずに放置しておくと、最終的には電気が止まってしまいます。
今回の記事では、電気代が払えないリスクや、すぐにお金を用意する方法について解説します。支払いに間に合わない人はぜひ参考にしてください。
電気代の滞納は時間経過で措置が変わる
「どうしても電気代が払えない…」
家庭の事情で生活するのが精一杯だったり、会社の経営不振で給料が減ってしまったり、電気代が払えない理由は人によって様々あるでしょう。
とはいえ、住まい先で電気を利用している以上、使用料を支払うのは義務です。
何らかの事情で電気代が払えないまま、滞納し続けていけばどうなってしまうのかをまずは確認していきます。
- 電話による連絡
- 延滞利息が発生
- 督促状の送付
- 送電停止の通知
- 電気供給の停止
▶参照｜使用および供給｜東京電力
先ほどのフローを見ていただくと分かるように、滞納後は段階的に手続きが進められていきます。
滞納した初期段階では、支払いが滞っている旨を電話連絡される程度で済むでしょう。本来であれば、この時点で再度引き落としてもらえば解決します。
しかし、電気事業者からの催促を恐れ、一切電話対応せず滞納したままでいれば、抱えるリスクは徐々に大きくなってしまうのです。
電気代を滞納する3つのリスク
電気代滞納は時系列によってリスクが大きくなりますが、具体的にどんなことが起こるかも見てみましょう。
 |
電気代滞納によるリスク |
- 延滞利息が発生する
- 自宅宛てに督促状が届く
- 最終的には電気供給が停止
滞納するリスク1｜延滞利息が発生する
どのような理由であれ、電気代を滞納した期間によって相応のリスクが発生してきます。
例えば、東京電力と契約している方が滞納してしまった場合、検針日の翌日から30日目を超えると年10.0%（1日あたり0.03%）の「延滞利息」が発生します。
いくらかかるのかシミュレーションしてみました
たとえば、1万円の支払いを検針日の翌日から30日目を超え、ちょうど1週間滞納したケースでの延滞利息は以下のとおりです。
| 延滞利息のシミュレーション結果 |
|---|
| 「10,000円×0.03×7日間=2,100円」 |
上記の例でシミュレーションすると、滞納している電気代だけでなく、その期間に応じて2,100円の延滞利息を一緒に支払わなければいけません。
電気代が払えない状態で、さらに延滞利息が発生すれば返済がより難しくなってしまいます。出来ることなら、延滞利息が発生してしまう前に滞納した電気代を工面すべきでしょう。
滞納するリスク2｜自宅宛てに督促状が届く
電気事業者から電話連絡が来た時点で、すぐに滞納した電気代を支払えば特に問題はありません。うっかり1～2日滞納した程度であれば、注意喚起で済むでしょう。
それでも滞納し続けていると、自宅に督促状が届きます。督促状に記載されている期日までに、きちんと支払いを済ませてください。
無視すると財産の差し押さえも…
電気代の支払いが完了するまで、督促状は何度も送られてきます。それでも返済に応じなければ、電気事業者側が法的手段を取ってくる可能性も考慮しておかなければいけません。
最悪の場合、財産や給料の差し押さえにまで発展してしまうリスクもあります。裁判所からの督促は法的な措置となるので、回避することはできません。こうなる前に適切な対処を行ってください。
滞納するリスク3｜最終的には電気供給が停止
督促状が届いても支払いを行わなかった場合は、法的措置の可能性だけでなく、現在利用している電気の供給が止められてしまいます。
「電気を止めるのはひどい」
「夏場だったら熱中症で死んでしまう」
などの意見もインターネット上で見受けられますが、電気を利用している以上、支払いは利用者の義務です。どんな理由があったとしても、無断で滞納し続けて良いはずがありません。
各電力会社の停止日を確認
電力会社の支払い期日は、「検針日から起算して30日」となるのが一般的です。この支払い期日を一定期間過ぎても入金がなければ、送電がストップされてしまうシステムです。
電力供給が停止されるタイムリミットは、支払い期日から20日後となるケースが多く見受けられます。
電力会社の公式サイト等で送電停止となる期日をリサーチしておいたので、ご自身の契約先だと何日くらい猶予があるのか確認してみてください。
| 電力会社 | 送電停止日数 |
|---|---|
| 北海道電力 | 約50日 |
| 東北電力 | 約50日 |
| 中部電力 | 約50日 |
| 関西電力 | 約50日 |
| 四国電力 | 約50日 |
電気代の滞納は信用情報に影響しない
クレジットカードや各種ローンの支払いが2～3ヶ月以上遅れると、個人の信用情報に「金融事故」として記録が残ってしまいます。
出典: JICC 指定信用情報機関 株式会社 日本信用情報機構「信用情報」とは、ローンやクレジットの利用などの信用取引に関する、過去から現在までの客観的な取引事実を表す情報です。
信用情報にダメージがあると、一定期間はどんなローン審査も通過できなくなってしまいます。しかし、電気代の支払いに関しては、基本的に信用情報とは関係ありません。
クレジットカード払いだと信用情報に影響が出る
注意していただきたいのが、電気代をクレジットカードで支払っている方です。もしカード代金を滞納した場合は、手持ちのクレジットカードが利用停止となってしまう可能性があります。
クレジット代金を長期滞納したり、利用停止になったりした場合は、信用情報に影響が出るので注意しておきましょう。
電気が復旧するまでにかかる時間
電気を復旧してもらうには、滞納した電気代をすべて支払うだけでなく、以下のような手続きが必要です。
- 滞納した電気代を支払い
- 電気事業者に電話連絡
- 確認が済めば送電再開
電気が止まってからすぐに支払いを済ませれば、電話連絡から数時間で復旧してくれるでしょう。
電気メーターの種類によって差がある
お住まい先で現在利用されている電気メーターは、以下の3タイプに分類されます。
・アナログ式誘導型電力量計
・電子式電力量計
・スマートメーター
アナログ式誘導型電力量計、電子式電力量計の2タイプは、従来まで利用されてきた電気メーターです。
注目すべきは「スマートメーター」と呼ばれるタイプで、現在普及が進められている電気メーターになります。
各家庭での電力使用量が、スマートメーターを通して読み込まれ、各電力会社のサーバーにデータ送信される仕組みです。スマートメーターの場合は、1時間以内で送電を復旧してもらえるでしょう。
電気代をすぐ支払えば送電を再開してくれる
滞納し続けて送電が止まってしまっても、電気代を支払えば再開してもらえます。とはいえ、復旧してもらうまでには時間がかかります。
「送電停止のタイムリミットを超えてしまった」
「すぐに電気を復旧してもらわなければ困る」
このような状況にある方は、支払い後どれくらいで送電が再開されるのかを確認しておきましょう。
電気代が払えない場合の対処法
電気代が払えないで滞納してしまうと、電気が止まってしまうでしょう。電気が止まってしまうと、さまざまな家電が使えなくなるため、生活に支障をきたしてしまいます。
冷蔵庫や冷暖房、携帯電話といった生活必需品が使えない状況は、すぐにでも解決していですよね。まずはどう対処するべきなのか、確認してみましょう。
対処法1｜電力会社に連絡する
まず始めに取る行動は電力会社への電話連絡です。状況にもよりますが、担当者に相談をすれば、支払期日の延長や供給停止日の変更をしてもらえます。
もちろん、根本的な解決策ではないため、電気代の支払いが免除されるわけではありません。しかし何もせずに長期滞納すれば、電気が使えなくなるので必ず連絡をしましょう。
各電力会社の連絡先は以下の通りです。
| 電力会社 | 連絡先 |
| 北海道電力 | 011-251-1111 |
| 東北電力 | 022-225-2111 |
| 東京電力 | 03-6373-1111 |
| 中部電力 | 052-951-8211 |
| 北陸電力 | 076-441-2511 |
| 関西電力 | 06-6441-8821 |
| 中国電力 | 082-241-0211 |
| 四国電力 | 087-821-5061 |
| 九州電力 | 092-761-3031 |
| 沖縄電力 | 098-877-2341 |
対処法2｜物を売ってお金にする
例えば、不用品をお金を作るという方法があります。
自宅にあるものを探し、書籍やCDといった「売れるもの」を探してみてください。中古ショップ等に持ち寄れば、電気代の分は用意できるかもしれません。
ただし、中古品はブランド物でもない限り、なかなか高値がつきにくい傾向にあります。下取りしてもらった結果、必要な金額に満たなかったら、他の解決策を検討する必要があります。
一度売ったものは、かんたんに取り戻すことができない場合があるので、大事なものを手放す際はよく考えてから売りましょう。
対処法3｜日雇いのアルバイトで稼ぐ
日雇いのアルバイトでお金を稼ぐという選択肢もあります。即日で給料が支払われる仕事であれば、数日中に電気代の滞納を回避できるでしょう。
ただし日雇いアルバイト＝「即日払い」とは限らないため、既に電気の供給が止まっており時間がないという人は、仕事の契約内容に注意してください。
何日締めの何日払いかという点はきちんとチェックしておきましょう。
対処法4｜知り合いからお金を借りる
親や友人からお金を工面してもらうのもひとつの選択肢です。必ずしもお金を用意してくれるとは限りませんが、この方法で解決できるなら、それに越したことはありません。
もちろん借りたお金は必ず返す必要があります。不誠実な対応をすると人間関係が悪化してしまいますので、ぜひ注意してください。
対処法5｜金融機関からお金を借りる
これまでの方法でも電気代が用意できないときは、最短即日でお金を借りられる消費者金融への申込も検討してみましょう。
もちろん、金融機関からお金を借りた場合は、金利をもとに算出される利息をプラスして返済する必要があります。
ただし金融機関からの借入は自分自身の責任で行えるので、きちんと返済していれば周囲に心配や迷惑をかけずに済むでしょう。
具体的には、最短3～20分で審査結果が分かるカードローンがおすすめです。
カードローンは、無人店舗でカードの即日発行もできるので、今日中に電気代を払わないと供給停止になるという方でも、安心して利用できるでしょう。
電気代の分だけ借入できる
金融機関からお金を借りる場合、1万円単位の融資が基本となっているケースがあります。電気代は数千円程度であるケースが多いので、その場合は「借りすぎ」になる可能性も否定できません。
しかし、一般的なカードローンは、借入方法にもよりますが「1,000円単位」で借りられます。つまり、電気代分だけ借りたい方にも適しているでしょう。
家族や同僚に知られずに借入できる
カードローンは家族や同僚に知られることなく利用することができます。
申込から借入、返済までネットのみで完結するため、家族や職場の同僚に知られることなく、電気代の支払いを済ませることができます。
「電気代の支払いが遅れそう、だけどお金を借りているのを誰にも知られたくない！」という方におすすめです。
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まとめ
出費がかさんで電気代が支払えない。そんなときでも、電力会社に連絡せずに放置すると、さまざまなリスクが発生します。
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電気代滞納によるリスク |
- 延滞利息が発生する
- 自宅宛てに督促状が届く
- 最終的には電気供給が停止
現在、電気代を滞納している方は、生活に支障をきたさないためにも、自分にあった対処法を選び、実践しましょう。
まずは契約している電力会社に相談し、それでも解決しそうにないのであれば、他の方法も検討してみてください。
もし今月だけ支払いができない、といった軽微な金額なら、アコムやプロミス、アイフルなどの消費者金融で一時的にしのぐことも検討してみましょう。
ファイナンシャルプランナー｜隅倉広樹
クレジットカードの滞納は、完済後5年間は信用情報に登録されます。
1、2日程度の滞納なら、すぐに支払えば信用情報から滞納の履歴が消えます。しかし、61日以上、または3カ月以上滞納した場合は、長期間その事実が登録されます。この期間中は、どんなローンやクレジットも審査に通らなくなります。